見事頂上まで登りきった、TBS出水麻衣アナウンサー。「世界ふしぎ発見!」の旗とともにニッコリ!/(C)TBS

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11月19日(土)夜9時から放送の「世界ふしぎ発見!」(TBS系)でTBS出水麻衣アナウンサーが、キリマンジャロ登頂に挑戦した様子が放送される。

【写真を見る】専属の料理人が登山に同行し、毎日食事を振る舞ってくれたという/(C)TBS

標高5895mのキリマンジャロは、アフリカ最高峰の活火山。山頂の雪や氷河の豊かな水により、山麓のサバンナが繁栄しているという。しかし、近年地球温暖化の影響でキリマンジャロの自然にも危機が及び始めている。

その実態を探るため、6泊7日の登山に挑戦した出水アナ。そんな出水アナに登頂に至るまでの経緯や、登頂の感想などを語ってもらった。

――キリマンジャロ登頂に挑戦することになったきっかけや、最初にオファーを受けた時の気持ちを教えてください。

スタッフさんに「出水さん、山好きですか?」って聞かれて「好きです」と答えて、いざふたを開けてみたらキリマンジャロ登頂だったんです(笑)。本当にびっくりしました。

それまで私は一度高尾山に登ったことがあることくらいで、富士山にも登ったことないような登山初心者だったんです。びっくりしたし不安だったんですけど、ことし厄年で何か新しいことにチャレンジしたいと思っていたのでやってみたいという気持ちの方が大きかったです。

――事前にトレーニングを行ったりはしたんですか? また、どのような内容のトレーニングを行ったのでしょうか?

まず標高4000mの環境を作った低酸素の部屋で運動しました。その時、非常に体の調子が良くて…。先生がきっとほめ上手だったんでしょうね。

「出水さん向いてますよ!」って言われて、それからすっかりその気になってしまって(笑)。「これなら頂上まで行けるんじゃないかな」という淡い期待を抱いてました。

――実際に登頂に挑戦してみていかがでしたか?

やはり、実際はそんなに簡単なものではなかったです。一番つらかったのは、最終日4600mのキャンプ地から夜11時に出発して真っ暗闇の中、延々と歩いていかなくてはならなかった時。

5000m過ぎてくると、「1歩足を踏み出すことがこんなに大変なのか」「自分の脚ってこんなに重かった?」って、遠のく意識の中でそういうことばかり考えてしまって…。

聞こえてくるのはみんなの足音と乱れた息だけで。今まで私は仕事を放り投げたいと思ったことなんて一度もなかったんですが、この時ばかりは後悔しました。

――そのつらさをどうやって乗り越えたんでしょうか?

実は、今回一緒に行った菅沼直之ディレクターは約12年前に「世界ふしぎ発見!」でキリマンジャロ登頂に挑戦したことがあるんです。その時はいろんな事情もあり、タイムリミットがきてしまって登れなかったそうなんです。

今回、登山開始の数時間前に、夕陽が傾くのを見ながら菅沼ディレクターとお話したんですけど、「僕は、12年越しのチャレンジなんです。登ってその景色を見たいし、お茶の間の皆さんにも見せてあげたい。その頂上で氷河がどうなっているのか、動物たちを潤す源となっている水がどこまで残っているのか調査したいんです」って仰っていて…。一番つらかった時にその言葉を思い出して、「私が登れなかったら映像も持って帰れない! これは絶対に登らなくちゃ」って思ったんです。

――頂上に着いた時、どんな気持ちでしたか?

私、今までご来光って見たことなかったんですけど、キリマンジャロのほぼ頂上で、人生で初めてご来光を見たんです。太陽が昇ってきて、また新しい1日がくるっていうその当たり前のサイクルの中で生きてきたけれど、朝が来るって、太陽って、こんなにありがたいものだったんだって感じました。

思わず目がうるってして泣きそうになっていたら、カメラマンさんが号泣してて(笑)。そのカメラマンさんも「世界ふしぎ発見!」で美しい景色をたくさん見てきているのに、それでも号泣するくらいの美しい景色だったんですよね。

最後力を振り絞って頂上に着いた時、今まで仕事で泣いたことはなかったんですが、自然に涙が滝のように出てきてしまいました。32年間生きてきた中で、一番印象に残る仕事でしたし、一歩踏み出せばその一歩がどんどん重なっていって、アフリカ最高峰の頂上まで行けるって分かって、自信になりました。これから、どんなつらいことがあっても乗り越えていけるんじゃないかって思ってます。

――実際、頂上の氷河はどうなっていたんでしょうか?

これはぜひオンエアを見ていただきたいんですが、12年前と比べると昔はすぐ手が届くところにあった氷河が、少し歩かないと届かないようなところまで後退していました。現地のガイドさんも「年々、少なってきている」と、仰っていて…。

氷河は真っ白ではなくて、アクアマリンのような色をしているんですよ。白と、太陽に照らされてきらきらと透明の水色をさらに薄くしたような輝きを放っていて。まさに絶景でした。

アフリカの山の山頂にある、この氷河のために私たちに何ができるかは分からないですが、この景色を守っていきたいと思いました。

――登る前と登った後の心境の変化はありましたか?

緊張しなくなりましたね。肝が据わったというか…。あと、山頂近くでリポートしたいのに顔も手もかじかんでうまく言葉も表情も作れなかった時があったのですが。

その時、カメラの三脚を嫌な顔一つせずに運んでくれていたポーターさんが自分も疲れてるはずなのに私の手を取って息を吹き掛けてくれて温めてくれたんです。その行為に私は心を打たれてしまって…。

こんな神様のように優しい人がいるんだと感動して、それ以来、人に優しくなりました(笑)。私も人のために一肌脱げるような人になりたいと思いました。

登れば新たな発見があるっていうのは、この1回の経験でもすごく感じたので自分の脚が元気な限り、そういう機会があればまた挑戦したいと思います!