MF井手口陽介とDF槙野智章が並んで言葉をかわす

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 その“変化”には指揮官の目も留まった。日本代表に初招集されたMF井手口陽介(G大阪)は合宿初日の練習後、報道陣からハリルホジッチ監督と何か話したかを聞かれ、「サッカーのことはあまり話していない」と口ごもり、「『髪の毛はどうしたんだ?』って」と苦笑いを浮かべた。

 明るい金髪の混じった髪型が印象的だった井手口の頭髪は真っ黒に落ち着いていた。「色が汚くなってきていたからそろそろ……。気分で暗くした」と本人は語るが、チームメイトのGK東口順昭(G大阪)は「朝、駅で会って、『お前、ビビったな』と」と、代表初合流を前に黒髪に戻した20歳をさっそくイジったようだ。

「それでも結構目立っている。落ち着いてはない。こないだがすごすぎただけ」と東口が言うように、色は黒とはいえ、サイドを刈り上げてビシッと固めた髪の毛は別の意味でインパクトがあった。

 髪型と言えば、07年のU-20W杯に髪を真っ赤に染めて出場したDF槙野智章(浦和)は「ジェルでがっちり固めているところを見ると、何の緊張もなく、物怖じせず、入れていると思う」と、代表初選出で堂々と振る舞う井手口に共感。「ガンバでのプレーを見ていても堂々としている。もし物怖じしているようなら俺がビシッと言いますよ」と笑っていた。

(取材・文 西山紘平)


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