訪日中国人の多くが感銘を受けることに、「街にごみ箱がないのに道路がきれい」「ごみの分別が徹底されている」の2つがある。南京農業大学の譚文英さんは、中国とは違う日本の習慣について、作文につづっている。写真は日本の路上。

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日本を訪れた中国人の多くが感銘を受けることに、「街にごみ箱がないのに道路がきれい」「ごみの分別が徹底されている」の2つがある。南京農業大学の譚文英さんは、日本の友人との交流で感じた中国とは違う日本の習慣について、作文に次のようにつづっている。

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幼い頃、テレビに映る日本のきれいな道に目を逸らせなくなりました。道にゴミが一つもありませんでした。どうしてそんなにきれいなのかという疑問が浮かんできました。

そして、時が流れて、大学で大好きな日本語を選び、日本人の友達もできました。優子さんという日本からの1年間の交換留学生です。ある夏の日、優子さんと一緒にウィンドウショッピングに行こうという約束しました。その日、とても暑くて汗もいっぱい出てきました。

私は思わずティッシュペーパーを取り、一枚を優子さんに渡そうとした時、「ありがとう。でも私、ハンカチ持ってるから」「ハンカチ?いつも持ち歩いてるの?」「うん。トイレに行った後、手をふいたり汗出た時とかによく使うよ」「そうなの!?優子ちゃん、おばさんみたいだなあ(笑)。中国では、歳を取った人しかハンカチを使わないよ」「え!本当?日本人ならみんな持ち歩いてるよ」「そっか、やっぱり習慣違うんだよね」。

その時は、ただの習慣が違うと思っただけでした。そして、優子さんのもう一つの謎のような行動は、ゴミを持ち帰ることでした。その後、ずっと抱えていた謎は昨年の夏、日本へ行き、やっと解けました。持ち帰る理由は、道にゴミ箱がほとんどないからです。コンビニの外でゴミ箱が置かれていますが、普通の生活ゴミは捨てるわけにはいかないのです。みんなはゴミを家に持ち帰って捨てるようになります。それは法的なことではなくて常識です。小さいお菓子の包装からペットボトルまで、全部自分のかばんや袋に入れています。

しかし、中国なら、道に必ずゴミ箱が設置されていて、約数百メートルに一つありますから、日本に1カ月間ホームステイした時、最初はその習慣に戸惑いました。特に、アイスクリームを食べた後、その包装はどうすればいいのか、よく分かりませんでした。チョコレートが付いている包装紙で手がベタベタになるのは困ります。しかし、「郷に行って郷に従え」と考え、ゴミを持ち帰りました。しかし、そのままゴミ箱に入れるのではなく、分類してから捨てるのです。

特にペットボトルはまずキャップをはずしてから、ラベルをはがし、中を軽く洗い、最後つぶして、それぞれのゴミ箱に入れます。「一つのゴミ箱に捨てればいいのに、どうしてそこまでしなければならないんだ」と心の中で文句を言いました。最初はめんどくさいと思いました。なぜなら、中国ではゴミは全部混ぜて捨てていますから。日本のように細かい分類はあまりしません。

しかし、深く考えれば、日本のやり方は地球に優しいと思います。最初は優子さんの行動は不思議だと思いましたが、今、やっと分かってきました。リサイクル(再資源化)、リユース(再利用)、リデュース(減量化)という3Rは日本でよく実践されています。「まぜればごみ、分ければ資源」という小さいことをちゃんと意識して、未来環境を大きく変えます。

一方、現在、中国にはいろんな問題があり、その中で最も深刻なのは環境問題です。例えば、PM2.5とか、ゴミの処理とか、車の排気ガスとか、問題はすでに目の前に迫っています。子々孫々の未来をもう一度真剣に考えていかなければ、人類の発展は望めないです。そのはじめの一歩として、ゴミを持ち帰りましょう!「ねえ、ねえ、優子ちゃん。今、私もハンカチとゴミ袋を持ち歩いてるよ!」(編集/北田)

※本文は、第十一回中国人の日本語作文コンクール受賞作品集「なんでそうなるの?中国の若者は日本のココが理解できない」(段躍中編、日本僑報社、2015年)より、譚文英さん(南京農業大学)の作品「なぜゴミを持ち帰るの」を編集したものです。文中の表現は基本的に原文のまま記載しています。なお、作文は日本僑報社の許可を得て掲載しています。