マドリーの監督を務めて以降、解任続きのロペス・カロ。親善試合とはいえ、日本戦に大敗するようなことがあれば……。(C)Getty Images

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 ファン・ラモン・ロペス・カロ――。

 この名前を聞いて、ピンときた人はなかなかのリーガ・エスパニョーラ通だ。
 
 2005-06シーズン途中、成績不振を理由にブラジル人のバンデルレイ・ルシェンブルゴ監督を解任したレアル・マドリーが、その後任として、マドリーのBチームから昇格させたのが、このロペス・カロである。
 
 05年12月の就任後は、ジネディーヌ・ジダン、デイビッド・ベッカム、ロナウドらを擁し、“銀河系選抜”と呼ばれたチームの立て直しを図ったものの、勝ち切れない試合が続き(24試合中、引き分けが9試合)、結局リーガではバルセロナに12ポイントもの大差をつけられ、2位をキープするのが精一杯だった。

 またチャンピオンズ・リーグでも、決勝トーナメント1回戦でアーセナルに屈している。
 
 ゴタゴタ続きだった、ジダンの現役ラストシーズンのマドリーを、『マルカ』紙は“廃墟”と表現しているが、フロントの混乱に巻き込まれた“犠牲者”の印象も強いロペス・カロは、このシーズン限りでお役御免。ちなみに、彼の後任となったファビオ・カペッロは、翌06-07シーズン、就任1年目でリーガを制している。
 
 その後のロペス・カロの監督人生は、まるで“銀河系の呪い”にでもかかったかのように波乱万丈だ。
 
 06年夏にはラシン・サンタンデールとの契約をわずか1か月で破棄。直後に迎えた06-07シーズンにレバンテ、翌07-08シーズンにはセルタを率いたが、いずれも途中解任の憂き目に遭っている。
 
 08年からはU-21スペイン代表監督を務めるも、09年のU-21ヨーロッパ選手権はグループリーグ敗退。10年6月にはルーマニアのFCヴァスルイの監督に就任したが、フロントとの衝突が原因で、4か月後にはその座を追われてしまう。
 
 13年1月からはサウジアラビア代表を指揮。14年のガルフカップでチームを準優勝に導くも、その後の成績不振で解任……。
 
 要するに、解任続きの監督人生である。
 
 そんな彼が、53歳となった現在、監督を務めているのが、11月11日に日本代表が親善試合を戦う相手、オマーン代表だ。
 
 今年の1月に就任し、ロシア・ワールドカップのアジア2次予選を戦った(ラスト2試合)が、強豪イランの壁に阻まれ、最終予選進出を逃している。
 
 以降の親善試合も2分け1敗と、相変わらず勝ち切れないロペス・カロ。就任後の5試合で唯一挙げた勝利は、弱小グアムから奪ったもので、しかもスコアは1-0だった(通算成績は1勝2分け2敗)。
 
 親善試合とはいえ、今回の日本戦で大敗を喫するようなことがあれば……。流浪の指揮官は、再びリクルート活動を余儀なくされるかもしれない。