【質疑応答】ハリルホジッチ「サウジはPKやFKを誘うスペシャリスト」《ロシアW杯アジア最終予選》

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▽日本サッカー協会(JFA)は4日、11月に行われるキリンチャレンジカップ2016、ロシア・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選に臨む日本代表メンバー25名を発表した。

▽会見に出席した日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督が、メディア陣の質問に応対。MF井手口陽介(ガンバ大阪)ら新戦力や、対戦するサウジアラビア代表について言及した。

◆ヴァイッド・ハリルホジッチ監督(日本代表)

――FW大迫勇也(ケルン/ドイツ)に期待する部分はあるか

「大迫を呼んだのはいたって、ロジカルだと思う。ここ最近は、常に試合に出ているからだ。彼と競争させたいのは、武藤(嘉紀)だ。しかし、彼は今、ケガをしている。大迫は、我々のリストに常に入っていた」

「昨シーズンは、プレーの回数が少なく、プレーしないこともあった。クラブでのポジションが、代表と違うということもあった。今もFWの少し後ろでプレーしている。我々と同じオーガナイズではない。役割が少し違う」

「我々が探しているのは、より(多くの)得点を取れる選手。今は、オカ(岡崎慎司)、浅野(拓磨)、オーストラリア戦では本田(圭佑)を使い分けている。できるだけ、良いソリューションを探しているところだ。特に得点率を高めるというところでだ」

「統計を見ると、ビッグチャンスはかなり作っている。ゴール前の仕留めるところを伸ばさないといけない。そういう理由で、より得点を取れる選手を探している。それが大迫なのか、岡崎なのか、浅野なのかはわからないが、より良いソリューションを探している」

「大迫のアドバンテージは、他の選手よりも力が強いということ。オフェンスの部分に関して、今までとは異なるタイプのプレーが期待できる。ただ、A代表での役割は、クラブでの役割と違う。それはA代表のほとんどの選手に当てはまることだ」

「原口(元気)もそうだ。クラブと同じ役割ではないと思う。彼とディスカッションし、彼は理解してくれている。今は日本代表で(ゴールを)取ってくれている。各チームでそれぞれの役割はあり、A代表でも違うということだ」

――ポイントとなる対戦相手のサウジアラビアの印象、考えている戦い方について

「サウジアラビアの戦力については、すでに(分析の)仕事を始めている。このチームはかなり伸びてきている。アラブの国の傾向として個人の能力があり、フィジカル的にも戦術的にも良くなっている」

「彼らのアドバンテージは、(彼らが)したいときに合宿ができるということ。ほぼ全員で合宿をしている。我々から見れば、それが彼らのアドバンテージになる。そして、かなり良いレベルの選手がいて、我々のグループの首位だ」

「我々がしなければならないのは、まず勝つということ。(勝てば)6ポイント(の価値がある)ということ。我々は、それぐらいの勢いでやらないといけない」

「これまで先発で出られていなかった海外組も、だんだん出られるようになってきている。おそらく、合宿の2試合目までには、より良いパフォーマンスが出せるのではないか。そして、このクオリティの高い相手に対して勝利を探しに行かなければならない」

「すでに、多くのディテールが私の頭の中にある。彼らのオフェンス、特に個人的なプレーを抑えていかなければならない。そして、我々のプレーをいかに出すか。我々はどのような相手にも、多くの問題を起こしてきた」

「彼らの得点の50%が、PKかFK。それに関しては注意して、罠に引っかからないようにしないといけない。我々は、UAE戦もオーストラリア戦もPKがあった。あのPKがなければ、多くのことが変わっていたと思うが、サウジアラビアはそういったPK、FKを誘うスペシャリストだ」

「ただ、(サウジアラビアにも)弱点もある。その弱点を突いていこうかなと思っている。本当に大きな試合になるので、アグレッシブさ、戦うところ、それから強い気持ちを出さないといけない。そして勝利を追求しないといけない」

――FW久保裕也(ヤング・ボーイズ/スイス)招集による前線の組み合わせについて

「久保は、フットボールの世界で2人目のアタッカー。衛星的な動きをする。スピードがあって、背後に抜けることができるし、ボックス内の中に入って行くプレーができる。クラブではそういうプレーをしている」

「我々にもオーガナイズはある。我々は常に3トップ。そのときは真ん中にFW、両サイドに2人のFWだ。ただ、彼が入ることによって、アイデアが増える」

「1つのオーガナイズがうまくいかなくなったとき、もしかしたら、4トップになるかもしれない。両サイドに2人のFWを置き、2トップを置くことができるようになる。試合中にも戦術を変えることは可能だ」

「もちろん、オートマティックにしなければならないので、すぐに理想的な形を見つけることはできない。そういう点で、久保は面白い選手。サイドで使う可能性もある。ただ、彼は16mの中に入っていくプレーをする。原口や、齋藤(学)とは違う」

「ただ、あとはオーガナイズを見つけなければならない。久保は今、先発で出続けているので、出られていない選手よりもパフォーマンスが良いのは確かだ」

「久保や、井手口(陽介)ら初めて代表に呼んだ選手は若くて、クオリティがあって、能力がある選手たちだ。ただ、すぐにリーダーになったり、決定的な仕事をするとは思っていない。このグループに若さをもたらしたかった」

「しかし、若い選手を何人か呼んできたが、少し恥ずかしがり屋が多い。ピッチ内外でだ。ただ、ポジティブな発見は丸山。トレーニング中も安定してきているし、より自分を表現できるようになってきた」

「それは将来の準備をしているということ。いきなり決定的な仕事するというふうな期待を寄せられては困る。ただ、私は次の準備をしているということだ」

――これまで試合を見ても良い形で点を取ることができている。しかし、最終的に難しい試合になってしまうのはなぜか

「みなさんの分析と、私の分析がどうかはわからない。まだ、失点はあるが、流れの中で失点したわけではない。FK、PK、CK、そこを強調したい。基準をどこに置くのか。16mの中でファウルをするな。そうでなければ、我々がキツくなる。」

「つまり、90分を通じてオーガナイズされているということ。ただ、かなり厳しい時間(での失点)ということもある。今まで4失点しているが、ほとんどがセットプレーだ。オーストラリア戦も2、3回見た」

「我々にとって悪夢のPKがなければ、オーストラリアは我々からゴールを奪えなかったと思う。2回のPK、2回のFKでやられたのは、我々のナイーブさを見せてしまったのかなと。今回の合宿でナイーブさを見せるなと言いたい」

「ここまでディフェンスの話をしてきたが、DFだけが守備をするというわけではない。全員がブロックでやることが、私の考えるディフェンシブという単語だ。オーストラリア戦もそう。チーム全体が良い守備をしていた」

――ゲームメーカータイプを選出しなかった理由はあるか

「ディフェンシブなチーム、オフェンシブなチーム、2つに分けている。永木(亮太)は長谷部(誠)。しっかりとコントロールできるグループだ。」

「そして、オフェンシブな働きができる井手口、原口というタイプもいる。井手口の最近の試合を見ていたと思う。3点ともに素晴らしい。昨日はGKが弾いたボールを詰めて決めた。これはかなり良いこと」

「永木や、長谷部と補足関係になり得る選手を見つけなければならない。山口はイラク戦でゴールを決めた。前に行ける選手、得点を取れる選手。井手口はどんどん伸びている。ボールを奪ってからのパスも、背後へのパスも本当に良い」

「つまり、私の中で同じタイプではないということ。香川(真司)、清武(弘嗣)、小林祐希といった、もっとオフェンスブな選手もいる。我々は真ん中でオーガナイズする。我々にとって、オフェンシブMFは重要なところだ」

「ただ、ボールキープの時間が長くなるといけない。我々の前に行くスピードを落としてはいけない。よりスピードアップしてほしい。つまり、永木、井手口は同じタイプではない。それに代わるメンバーもいる。私は準備している」

「山口もJ2でプレーしているが、このリズムでずっとプレーしていると少し不安になるが、ボールを奪うところではものすごい能力がある。ものすごく速いし、爆発的でもある。そういう選手は少ない」

「井手口はそういうところに少し近い。井手口は得点も取れるし、本当に前に行く。しかも、20歳。将来もある。ただ、いきなり決定的な仕事をしてもらおうとは思っていない」

「ただ、若い選手はまだまだ年上に遠慮しているかなと。もっと若い選手も勇敢に、アグレッシブにやっていい。もっと自分から仕掛けていい。目上の人に遠慮せずにどんどんやってほしい。そういう雰囲気を作っていきたい」