約1年半ぶりに代表復帰を果たしたFW大迫勇也

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 待望の代表復帰だ。FW大迫勇也(ケルン)が昨年6月以来、約1年半ぶりに日本代表に招集された。「大迫を選んだのはロジカル(論理的)だと思う」。バヒド・ハリルホジッチ監督は記者会見で大迫招集の理由を聞かれ、そう即答した。

「なぜならここ最近、常に試合に出ているからだ。彼と競争させたいのは武藤(嘉紀)だが、彼は今ちょっとケガしている。大迫は我々のリストに常に入っていた」

 10月の代表戦でも大迫招集に待望論はあった。9月21日のシャルケ戦、同25日のライプツィヒ戦と2試合連続ゴールを記録した直後の同29日に代表のメンバー発表があったためだったが、「15日前に海外(のクラブ)にはリストを送っている。リストを送ったあとに大迫は得点を取った」(ハリルホジッチ監督)というFIFAの規定との“タイムラグ”もあり、招集は実現しなかった。

 その後、大迫は得点こそ取っていないが、8試合連続先発中。定位置争いで苦しむ欧州組が多い中、ブンデスリーガで主力としてコンスタントにプレーしている貴重な戦力の一人だ。「クラブで先発を取り、よりゴールに近づけるようになった。たくさんではないが、点も取るようになった。より得点率を上げていってほしいと思っている」。指揮官は得点力アップの「ソリューション(解決策)」として大迫に期待を寄せる。

「我々が探しているのは、より得点を取れる選手。今はいろんな選手を使い分けている。オカ(岡崎)、浅野……、オーストラリア戦では本田が真ん中のFWをやった。みんな驚いたと思うが、できるだけ良いソリューションを私は今、探している」

 長らく日本代表の1トップとして君臨してきたFW岡崎慎司は所属クラブでまだ定位置を獲得できていない。ここまでのW杯アジア最終予選4試合のうち岡崎が先発したのは2試合のみで、9月6日のタイ戦(2-0)はFW浅野拓磨、10月11日のオーストラリア戦(1-1)はFW本田圭佑がセンターフォワードで先発した。

「統計を見ると、ビッグチャンスはかなりつくっている。ゴール前の仕留めるところを我々は伸ばさないといけない。より得点を取れる選手を探している。それが大迫なのか、岡崎なのか、武藤なのか、浅野なのかは分からないが、より良いソリューションを探している」

 日本代表永遠の課題でもある決定力不足の解消へ、試行錯誤を続けるハリルホジッチ監督。1年半ぶりに招集した大迫について「フィジカル的なクオリティーが高く、ヘディングも強いので、16m(ペナルティーエリア)の中に入っていくプレーに期待している。このような真ん中のFWが我々には少ないので重要だ」と述べると、「大迫のアドバンテージを言えば、他の選手よりも力が強いということ。今までとは異なるタイプのプレーが望めるかなと期待している」と、新たな選択肢が生まれたことを喜んだ。

(取材・文 西山紘平)


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