帝人ファーマは11月4日、脳卒中などによる上肢麻痺のリハビリテーション(リハビリ)を目的とした「上肢用ロボット型運動訓練装置 ReoGo-J」を11月7日に上市すると発表した。

脳卒中などで上下肢の機能に関わる脳の部位が損傷すると、その部位が司る機能が失われてしまうという認識が一般的だったが、近年の脳に関する研究で、麻痺している側に対するリハビリを実施し、脳に適切な刺激を繰り返し与えることにより、損傷部位周辺に新たな神経回路が形成され、失われた機能が徐々に回復してくることがわかってきている。

同装置は、イスラエルのベンチャー企業が開発した機器「ReoGo」を、帝人ファーマが日本向けに改良したリハビリロボット。麻痺している上肢をアームに載せ、モニターに表示される目標点に向けてアームを軌道に沿って動かすことで、麻痺している上肢の関節癒着や拘縮の予防、関節可動域の改善などを図ることができる。

放射状や円状など軌道の異なる17種類のアームの動きと、介助度の異なる5種類のモード、および負荷や速度を組み合わせにより設定することが可能で、アームの動きを3次元で設定できるため、患者の麻痺状態に合わせた適切なリハビリが可能。

また、患者自らの意志でアームを動かす設定も可能で、実際に患者による自主訓練を同装置を使った訓練に置き換えた場合に、上肢の運動機能を評価する指標の変化量が2.5倍に増加したという研究成果も発表されている。

さらに、療法士が患者の身体を支えてリハビリを行う代わりに、同装置を使ってリハビリを行うことにより、療法士の身体的負担を軽減することが期待できる。

帝人ファーマは今後、大学病院やリハビリ施設などに向けて3年間で300台、10年間で3000台の達成を目指していくとしており、将来的には在宅でのリハビリへの展開も視野に入れているという。

(周藤瞳美)