■箱根ターンパイクの急な上り坂で、アクセルが踏めない!?

東名高速での高速巡行を終え、いよいよ有名スポットのMAZDA箱根ターンパイクにやってきました。新型GT-Rの走りを、MTモードを駆使して体感してみましょう。

料金所を抜け、最初の見通しの良い上りの直線でアクセルを踏み込みました。すると新型GT-Rは非常に強いGで加速するのですが、何しろ2速でアクセルを踏み込んだ直後に法定速度に達してしまうのですネ。さらに3速と4速でも加速が強烈で、急な上り坂なのに次のコーナーが一気に眼前に迫ってくるような勢いでした。

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新型GT-Rが素晴らしいのは、暴力的な加速Gなのに乗心地が滑らかなこと。レスポンスとパワーの特性がリニアで、パワーコントロールがとてもしやすいこと。そしてあり余るパワーのおかげで、サイドウインドウの景色が急角度で傾いているのに、ドライブ中は全く上り坂に感じないこと、でした!

■箱根ターンパイクの急な下り坂も、下りに感じない!?

箱根ターンパイクの下り坂といえば、クルマを突っ込んで止めるための「緊急避難所」があります。箱根ターンパイクがどれだけ長く急なワインディングであるかは、「頭文字D」でR32GT-Rのブレーキがフェードしたエピソードでもお馴染みですよネ。

そんなフロントヘビーなイメージを思い浮かべながら、新型GT-Rで下りのワインディングに入っていくと、意外や意外、全く異なる印象が待っていました。

コーナーの手前で強めにブレーキをかけると、クルマ全体がググッと沈み混むように減速。そしてステアリングを切ると、ドライバーを中心軸にしてクルマが旋回していきます。この挙動は、前後の重量バランスにこだわったFRのBMWやマツダロードスターに近い感覚なのですネ! まさか重量級ハイパワーマシンのGT-Rが、同様の挙動を示すとは夢にも思っていませんでした。

R35GT-Rでは、R32からR34GT-Rが抱えていたフロントヘビーの悪癖を消すために、エンジンとミッションを前後に分離した「PMパッケージ」を採用しました。これにより重量バランスを改善した訳ですが、まさにその素性を、箱根ターンパイクの過酷な下りで体験することができたのです。ひょっとすると、過酷な環境だからこそ、その素性が顕著に現れたのかもしれません。

さらに、強靭なボディと逞しい足回り、そして野太いタイヤが、下りのワインディングでしなやかに踏んばり、安定したままコーナーを駆け抜けていくのですから本当に素晴らしい。新型GT-Rの基本的な素性は、実はPMパッケージを基盤とした「爽快なハンドリングマシン」だったのです!

しかも自分自身、新型GT-Rをドライブしていて、事故を起こす気がしませんでした。というのも、自分が体で覚えている公道での体感限界よりも、新型GT-Rの性能の方が比較にならないほど高いのですネ。だから万一誤って体感限界を超える領域に入ってしまっても、クルマが逞しくカバーくれるという不思議な信頼を感じていました。

新型GT-Rを運転して、あらためて非日常の超性能が安全に資すると実感できたように思います。

■でも1000万円のクルマですから、何かと気疲れしちゃいました!

ところで新型GT-Rは、車両価格1000万円のクルマですから、事故はもちろん傷でもつけたら大変です。ただとにかく目立つし、出ているんですよネ、強烈なオーラが! コンビニやファミレスの駐車場に停めるだけでも、イタズラが心配で冷や冷やものでした。

また追い越しや割り込みでは、前後のクルマが何度も道を譲ってくれました。いつもどおり流れに合わせて運転していても、相手方が率先して道を開けてくれるのですネ。新型GT-Rは、フロントマスクが精悍さと迫力を増したから尚更なのでしょう。

ちなみに今回の費用ですが、割引期間中の24時間レンタル代で約4万円。気になる燃費は、434km走って約7.2km/lでした。これだけ走りを楽しませて貰って、この費用と燃費なら大満足です!

「箱根の山は天下の険」と言いますが、峻険な箱根の山をもろともしない新型GT-R。極低速での柔軟性や圧倒的な加速力、そして重量級なのにハンドリングマシンという超性能の素晴らしさを、あらためて実感した次第です。

絶え間ない進化と熟成の勝利だ!凄すぎるゾ、技術の日産!

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