ちょうど1年前、ドラマ「下町ロケット」が放送され、中小企業の奮闘ぶりを描いたストーリーで人気となった。かつての急速な経済成長を支えた中小企業は、様々な問題を抱えながらも今も確かに日本経済の屋台骨となっている。その足跡には、中国の経済界からも注目が集まっている。(イメージ写真提供:123RF)

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 ちょうど1年前、ドラマ「下町ロケット」が放送され、中小企業の奮闘ぶりを描いたストーリーで人気となった。かつての急速な経済成長を支えた中小企業は、様々な問題を抱えながらも今も確かに日本経済の屋台骨となっている。その足跡には、中国の経済界からも注目が集まっている。

 中国メディア・今報網は1日、日本企業がどのように成長し、どう発展してきたかについて、日本の専門家による解説を紹介する記事を掲載した。記事は、嘉悦大学教授で中小企業専門家である黒瀬直宏氏にインタビューを行ったとし、その中で同氏が中小企業の発展には大きく分けて3つの段階があると説明したことを伝えた。

 まず、第1段階は1945-55年であり、戦争による大きな傷から立ち直るべく、中小企業は低廉なローエンド製品の生産を主体としていたと紹介。続く55年から73年を第2段階とし、GDP成長率が10%を上回る高度成長期において日本経済にピラミッド型構造が完成、大手企業の急成長に伴って、部品を下請けする中小企業も大量の注文を獲得し、技術や経験を蓄積させていったと説明している。

 そして、第3段階は74年から89年であるとし、GDPの成長が鈍化するなかで、前段階で研究開発やイノベーション能力に注目し始めていた中小企業は、「量から質への飛躍」を実現したと解説。そこには大企業が下請け企業に提案力や設計力、高品質製品の生産管理能力を求めるなど、大企業による中小企業の育成という要素もあったとした。

 記事は、第2段階と第3段階の境目となった74年が「日本の中小企業の発展にとってターニングポイントになった」とし、同氏が「今の中国と似ている。局面が変化する中で、どんな奇跡も起こりうる」との見方を示したことを伝えた。

 「世界の工場」という称号からの脱却を始めた中国の製造業。単に「作る」ことだけではなく、「考える」、「新しいものを生み出す」ことが求められている。中国に数多存在する企業がこぞって「量から質への飛躍」を実現できるようになれば、中国経済は真の安定成長へと突き進むことになる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)