詩を朗読する小川あん (C)田辺・弁慶映画祭 第10回記念映画プロジェクト

写真拡大

 第10回田辺・弁慶映画祭のプレイベントが11月1日夜、東京・下北沢の本屋B&Bで行われ、第10回記念映画「ポエトリーエンジェル」の飯塚俊光監督、出演の小川あん、そして作品に特別協力している日本朗読ボクシング協会の楠かつのり代表が登壇し、司会を映画活動家・松崎まこと氏が務めた。

 毎年11月に和歌山県田辺市で開催される田辺・弁慶映画祭は、日本の“インディペンデント映画”の登龍門として注目されている。今年は11月11日から13日まで開催されるが、第10回を迎えるのを記念して劇場用長編映画「ポエトリーエンジェル」を製作。若手個性派俳優として注目の岡山天音と、モデルとしても活躍する武田玲奈がダブル主演した。

 作品は、ボクシングリングに見立てたステージ上で、2人の朗読ボクサーがオリジナルの詩を声に出して表現し、どちらの言葉が聞き手の心に届いたかを判定して勝敗が決まる声と言葉のスポーツ「詩のボクシング」を通し成長していく人々の姿を描くエンタテインメント映画。「詩のボクシング」をテーマに選んだ理由を飯塚監督は、「高校生くらいの時に初めてNHKで見て印象に残っていた。映画を作るようになって企画を考える時に、常に映画にできないかと構想していた」という。

 実際に「詩のボクシング」を見に行き、楠代表や関係者へ取材を重ね、その熱意が伝わって映画の題材にすることが承諾された。楠代表は、「飯塚監督の前作『独裁者、古賀。』が面白く、彼と話していて非常に情愛がある監督だったので任せられると思った。実際の試合では見えない、朗読ボクサーたちの背景が描かれていて脚本も面白かった」と太鼓判を押す。間もなく完成予定の飯塚監督は、「この映画を通じて『詩のボクシング』のさらなるムーブメントを起こせたら嬉しい。ひとりでも多くの人の心に届くよう祈っています」と述べた。

 岡山、武田が演じる主人公たちの対戦相手となる女子高生チームの一人を演じた小川は、「飯塚監督が作った詩の言葉のチョイスから役柄を理解し、詩を朗読する試合のシーンはリハーサルを重ねていったので自分なりに演じ切れたと思う」と振り返り、このイベントのために飯塚監督が新たに作った詩を役柄に合わせて朗読し、楠代表からも賛辞を受けた。

 なお「ポエトリーエンジェル」は、一般から資金調達を募るクラウドファンディングのプラットフォーム「MotionGallery」で11月21日まで支援を募っている。(http://eiga.com/official/motion-gallery/)。

 またイベント後半は、今年のコンペティション部門入選8作品の監督、「私は兵器」の三間旭浩、「ゆきおんなの夏」の亀山睦実、「私は渦の底から」の野本梢、「トータスの旅」の永山正史、「UNDER M∀D GROUND」の松尾豪、「空(カラ)の味」の塚田万理奈、「林こずえの業」の蔦哲一郎(代理人)、「傀儡」の松本千晶(VTR)が登壇し、本選への前哨戦として自らの入選作をプロモーションした。