「勃起はするけど、アソコが若干柔らかい。ガチガチに硬くならないことで悩む男性も少なくないんです」
 こう話すのは『脳で感じるセックス入門』などの著作がある弘邦医院・院長のドクター林氏だ。

 確かにコレ、中高年男性なら身に覚えのある話ではないだろうか。
 「完全EDなら、ともかく挿入は可能。ただ、挿れた時の“力強さ”が足りず、中折れしそうな不安もつきまとう。この状態を放置しておくと、近い将来、完全EDになりかねないのです」

 しかし、勃起のメカニズムを考えれば、柔らかペニスとEDの原理は同じ。
 「要は、海綿体への血流の流入が減っているのです。だから硬くなりにくい。これが悪化すれば全く勃起しなくなるんです」

 つまり、ペニスが柔らかめになるのはEDの前兆なのだ。では、どうすればいいのか。
 「まず、最も大事なのは、“極端に気にしないこと”です。以前にも話しましたが、EDになる要因の8割は心因性。精神的な不安が勃起を妨げて、やがてEDになる。なので、柔らかいことを気にしすぎるのが一番よくないのです」

 ちなみに、ドクター林氏が女性たちに話を聞いたところ、意外にも柔らかペニスは評判がいいという。
 「ガチガチに硬いペニスだと奥を突かれた時、『痛い』という意見が多いんです。その反面、やや柔らかいペニスはしっくりと膣内にハマり、痛みもない。ゆえに、中年男性のペニスのほうが好き、という女性も多かったんですよね」

 柔らかペニスでも女性を満足させられることを、まず知っておくべきだ。
 「そのうえで、リラックスしてセックスに挑むのです。“勃起させよう”や“硬くしよう”と、変に意識しないこと。そのためには、セックスを始める前、10分から20分ほど女性と抱き合うだけの時間を持つといいでしょう」

 これは心理学の問題だが、人間は肌と肌を触れ合わせていると次第に気分が落ち着く。スキンシップと呼ばれるものだ。
 「特に初めてセックスする相手とは、できるだけスキンシップタイムを長くすること。つい焦って早く襲い掛かるから、余計に勃起しにくいのです」
 勃起は性欲の強さではない。落ち着いた気分で、まったりとした時間のほうが起こりやすい。当然、勃起時の硬さも高まるのだ。

 また、中高年男性に多いのが、セックスの前半ではしっかりと勃起していたのに、中盤・後半になると、だんだん勃起が弱まる現象。
 「勃起の持続力が落ちているんです。これを解決するには多少、パートナーの協力が必要。ペニスをなるべく終始、弄ってもらうようにするのです」

 途中から柔らかくなるのは、刺激が足りないからだ。
 「手で握ってもらうだけでも十分。刺激が加わっていれば、勃起は維持できることが多いのです」

 例えば、前戯で69を多めに取り入れるのもオススメだ。互いの性器を刺激して、女性も気持ちよくなれるため、不満を与えない。
 「柔らかいぐらいがちょうどいい--そんな気持ちで挑むのが大事です」

 ガチガチペニスが最強ではないのだ。

ドクター林
弘邦医院(東京・江戸川区)院長。『脳で感じるセックス入門』や『お医者さまが教える癒されてもっと気持ちよくなる!』など著書も多数。ED治療にも精通しており、現在、同医院では局部海綿体注入法による「ICI治療」も行っている。