Doctors Me(ドクターズミー)- 躁鬱病って知ってますか? 心身に現れる不調とその原因について

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躁鬱病って聞いたことありますよね。なんとなく気分の浮き沈みが異常に激しいイメージがありますが、実際のところはどうなのでしょうか。

心だけではなく、体にも不調が現れるこの病気について、詳しく解説していきたいと思います。

要チェック項目


□躁鬱病になると感情の起伏の波が大きくなる
□鬱だけの治療だと悪化してしまう恐れがある
□躁鬱病は再発を抑えることが大事である

躁鬱病とはどのような病気ですか?

躁鬱病とは、テンションが高くなる躁状態と、気分が落ち込んでしまう鬱状態を周期的に繰り返す病気のことで、その症状の表れ方から最近では双極性障害と呼ばれることが増えてきています。

躁鬱病という名前が付いていますが、基本的にうつ病とは異なる病気です。

気分障害


誰にでも「今日はやる気が出ないな」とか、「なんだか意欲がわいてきた」などといった気分の波はあることと思います。

ただ、躁鬱病の場合、波が異常に大きいという特徴があります。単に元気が良いという程度でなく、「何かあったのか?」「ちょっとおかしいのではないか?」と周りがもてあ ますほどの状態になる傾向が見られたら、

躁鬱病の可能性があります。

本人の自覚がない


躁鬱病の問題点は、躁状態の間は本人はやる気に満ち溢れた状態なので、病気であると自覚しづらい点です。

睡眠時間が短くても活動的で、よいアイデアも次々に湧いてくるなど、「絶好調」の状態なので、病院で治療を受けることなど思いもよらないからです。

鬱状態になった時だけ治療を受けて、躁状態の時に治療を受けないと、躁状態の治癒には時間がかかってしまう結果となります。

躁鬱病の原因としては何が考えられますか?


遺伝の可能性


躁鬱病は必ず遺伝するといったタイプのものではありませんが、遺伝素質の同じ一卵性双生児の場合に症状が見られたりすることがあり、遺伝の可能性も指摘されています。

原因はよく分かっていない


脳挫傷などの脳の外傷や脳腫瘍、また禁止薬物を乱用したり、アルコールの多飲によって躁鬱病の症状が見られることもありますが、実際には原因が良く分かっていない病気です。

日本人の0.4%から0.7%程度が躁鬱病であるという報告がありますが、全国的な規模での調査が行われた訳ではないので、実際にはもっとたくさんいるのではないかと推察されています。

躁鬱病の症状について教えて下さい


気分の高揚


躁状態になると「異常なまでの」気分の高揚が見られます。例えば、睡眠時間がいつもより2時間短いような日が続いても平気だったり、極端な場合は寝ていなくても活動することが可能だったりします。

また、根拠のない自信が湧いて来て、ギャンブルにお金をつぎ込んだり、無駄な買い物をジャンジャンしたりします。

周りが目に入らない


躁状態になっている時には、周りの目を気にするということがなくなります。そのため、人の意見には耳を傾けることがなく、自分の主張だけを延々と話し続けたりします。

また、初対面であっても臆さずに声をかけたり、セックスに関しても奔放になったりします。

アイデアも次々湧いて来てテンションが上がりますが、最後までそれをやり通すことはできないなどなど、傍からすると非常に「ウザい」感じが見られます。

鬱状態


鬱状態になると、躁状態とはうって変わって周りから見てもハッキリわかるくらいの落ち込みが見られるようになります。涙もろくなったり表情が沈んでいたり、呼びかけに対する反応が鈍くなったりします。

また、お酒の量が増えたり、落ち着きがなくなるといった傾向も見られます。

自覚症状としては、何をしても楽しめず、イライラとして、疲れているのに眠れなかったり、最悪の場合には、死にたくなったりもします。

躁鬱病の治療法について教えて下さい!

薬物療法


躁鬱病の症状は非常に多岐に及んでいるため、薬の選定にも困難がともないます。また、根本的に躁鬱病の時の躁状態と鬱病は異なるので、鬱病に対する薬は効果がありません。

症状変化を見守りながら、薬の種類や量を見定めていくこととなります。

精神療法


精神療法と聞くと、いわゆるカウンセリングを想起しがちですが、躁鬱病の治療に必要なのはカウンセリングではありません。

悩みを聞いたり原因の究明をするのではなく、躁鬱病の患者さんが自分は病気なのだと受け入れ、病気に向き合うことで、気持ちをコントロールすることが大事なのです。

躁鬱病を治すために重要なこと

再発の防止


躁鬱病は躁状態と鬱状態を繰り返す病気なので、なによりも大事なのは再発を繰り返さないようにすることです。

躁状態の時には病気の自覚がないため、病院でも鬱病と判断されて治療がおこなわれることがあります。

ただ、鬱病と躁鬱病の鬱状態は全く別個のものなので、まずは躁鬱病と認識することが最優先されます。そして、躁状態の時にも治療を行うことが重要となります。

あなたの身の周りにはいませんか?

もし、あなたの身近な人に今回紹介したような症状が見られたら、それとなく病院を受診することを勧めましょう。

躁鬱病は治療が遅れると悪化してしまうため、本人に病気と認識してもらうことが一番大事です。

(監修:Doctors Me 医師)