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 10月11日から放送が始まったドラマ『メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断』(フジテレビ系)で主演を務める吉田羊(42)が、体調不良の為撮影を中断していると発表された。

 吉田は10月中旬の撮影後に体調不良を訴え病院に向かい、診断の結果は過労によるものだと所属事務所が発表。吉田はこの10月期『コールドケース〜真実の扉〜』(WOWOW)でも主演を務め、同時に映画の撮影も並行するなど、多忙を極めていた。

 吉田といえば、4月にHey! Say! JUMP・中島裕翔(23)と7連泊愛が報じられ、話題になった。中島といえば、ジャニーズ事務所トップである、メリー喜多川副社長(89)・藤島ジュリー景子副社長(50)両輪の“オキニ”とされており、7月にはドラマ『HOPE〜期待ゼロの新入社員〜』(フジテレビ系)で初主演に抜擢されるなど、ジャニーズ事務所でも一押しのタレントだ。しかし、この熱愛スキャンダルが少なからず影響したのか視聴率は大きく低迷、メリー副社長とジュリー副社長は大激怒したという。吉田は、そんなジャニーズからの制裁を受ける形で、業界からも干されるのではないかとウワサされていた。

 ところが蓋を開けてみれば、今なお吉田はドラマに映画にと引っ張りだこで、ここまで熱愛スキャンダルの影響は見られない。というのも、どうやら吉田は、その恋愛スキャンダルを逆手にとって、むしろ業界内の好感度を上げることに成功したというのだ。

「ジャニーズタレントとの交際が発覚した女優は、女性視聴者に嫌われたり、ジャニーズを意識してキャスティングから外される傾向が強いため、吉田も干されるのではないかと言われていたのですが、熱愛発覚後にマネージャーを引き連れてしっかり謝罪回りするなど上手に立ち回り、“恋愛はもうこりごり”と、むしろ自らネタとしたことが関係者の間でも好印象だったようです」(テレビ局関係者)

 現在まで、過労で倒れてしまうほど仕事が忙しい様子を見ると、全く影響が出ていないことがわかる。吉田の方が1枚上手だったということだろうか。

■もはやジャニーズの圧力が通用しない数字的根拠

 これまでは、こういったスキャンダルが出れば、各テレビ局はジャニーズの圧力に屈するのが常だった。しかし、こうした吉田の好感度に負けた形で、各テレビ局が出演NGを出さずに出演を容認しているところを見ると、ジャニーズの弱体化が進んでいるようにも思える。

 さらに、ジャニーズの圧力お構いナシに吉田の出演を歓迎している単純な理由がある。それが、この秋ドラマの数字である。

 ドラマ低迷がささやかれるフジテレビでは、この秋も大苦戦。視聴率はどれも10%を下回っている。特に、月9枠『カインとアベル』は、Hey! Say! JUMPの山田涼介(23)を主演に立てながら、初回放送8.8%の惨敗に終わっている。

 一方、吉田が主演を務める火曜9時枠の『レディ・ダ・ヴィンチの診断』の初回視聴率も8.8%で、なんと『カインとアベル』と同じだったのである。この勢いの差を考えれば、今後は『レディ・ダ・ヴィンチの診断』の視聴率が上回る可能性は大いにありえ、枠の差を考えても、局内では吉田の評価の方が高いという。

「中島が主演した夏ドラマ『HOPE〜期待ゼロの新入社員〜』も、平均視聴率は6%台の惨敗。フジテレビはジャニタレを立てたドラマが2期連続で失敗しています。結局、安定感のある演技力と好感度を持つ吉田の方が、業界内で重宝されているようです。若手をどれだけゴリ押しされても、今や数字がついてこないことがはっきり分かったジャニーズは、強い態度をとることが難しくなってきているのかもしれません」(テレビ局関係者)

 熱愛スキャンダル後、ジャニーズ事務所の圧力もあって、既に破局したともっぱらの吉田と中島だが、その明暗はすっかり分かれたようである。ジャニーズも、もはや共演OKにしてしまって、吉田の数字の恩恵を授かった方がいいかもしれない。

文・橘カイト(たちばな・かいと)※1979年島根県生まれ。編集プロダクションを経て、フリーに。週刊誌などで芸能関係の記事を執筆。また、民俗学などにも精通し、日本のタブーにも数多く取材。主な著書に『真相!禁忌都市伝説』(ミリオン出版)ほか多数。