より多くの中国人観光客が国外旅行を楽しむようになった昨今、中国人のマナーの悪さを指摘する声が少なくない。そこには、自らと全く異なる文化の環境への適応が追いついていないという背景があるのだ。

 中国メディア・今日頭条は10月31日、「どうして外国人は中国人をマナー知らずと認識するのか」とする記事を掲載した。記事は、その理由について「文化的な違い」、「飲食習慣の違い」、「コミュニケーション方式の違い」という3つの「違い」を挙げて論じている。

 まず、「文化的な違い」については、「西洋人は相手とのパーソナルスペースを確保することを好み、中国人は相手に接近することを好む」と説明。個々のスペースを重んじない中国的な文化は、しばしばネガティブな事象になって現れるとし、自動車運転マナーをその例として挙げた。基本的に割り込むことはなく、道路で停車する際には後続車に配慮して合図を出す欧米に対し、中国では多くのドライバーが割り込みを好み、道路で堂々と何の合図もなく停車して乗り降りを行うとしている。

 「飲食習慣の違い」についてはまず、西洋人はファストフードや冷たい食事に慣れ、中国人は温かい食べ物に慣れているといった点を紹介。これらの特徴に基づく食事の動作の違いによって、「中国人はマナーがなっていない」との認識に至るのだとした。そして、中国人の食事風景を見て「ブタのようだ」と語ったフランス人にジャージャン麺を食べさせ、そのように食べないと美味しくないことを体感させ納得させたというエピソードを伝えた。

 「コミュニケーション方式の違い」では、西洋人は問題を処理する際に、直接面と向かって行うのに対して、中国人は間接的に徐々に処理しようとすると説明。また、親しい仲でも礼儀を重んじる西洋人に対して、中国人は親しい相手とのコミュニケーションでは全く遠慮がなくなることから、「これも、彼らが中国には礼儀がないと思われる原因になり得る」とした。

 そして最後に、「最も良いのは、まず現地の文化を理解し、一定の時間をかけてその文化に適応すること。そして、互いに対する理解、リスペクトも必要なのだ」と締めくくっている。

 異なる環境に身を置けば、そのスピードに個人差こそあれ、概ねその環境に適応していくものである。今の中国人はまさに適応期にあるのだ。異なる環境の存在を知り、適応する個人が増えれば、中国人全体のイメージも変わってくることだろう。そしてまた、われわれ日本人を含む「外国人」も、「特色ある文化」を持つ中国人と数多く接触し、時としてトラブルを経験することで、少しずつ彼らの行動や習慣に適応しているのである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)