兼業ライターが忙しそうなフリーライターに聞く「ちゃんと寝れていますか?」

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こんにちは、兼業ライターの菊池(@kossetsu)です。会社員をしながら週末に執筆をしています。
 
「フリーライター」と聞くと、どんな人をイメージするでしょうか。僕のイメージは「大変そう」。というのも、仕事柄、ツイッターでライター職の方を多くフォローしているのですが、夜中に「これからもう一つ原稿」みたいな投稿が流れてきたりします。睡眠時間を削って原稿と格闘しているイメージがあります。
 
特に気になるのが、この方。
 

 

これです、これ。なんだか忙しそう。

 

 

朝の8時にこの投稿。徹夜したのでしょうか。

 

 

大変そうです。

 

 

どうした。

 

 

ええっ?

 

 

ちょっと。

 

 

何があったんだ……。とにかく忙しそうです。

この方はちゃんと寝れているのでしょうか? 気になったので、本人に聞いてみました。

神田桂一さんライター/編集者。1978年生まれ。『ポパイ』『スペクテイター』『ケトル』などの雑誌に執筆。ウェブは『やまもといちろうメルマガ』『本の雑誌』『cakes』。マンガ『アイアムアヒーロー』のリサーチなども担当。

 

フリーライターは、寝ていないけど、眠くはない!?


 
── ぶっちゃけ、寝れていますか?
 

……寝ているかもしれません。

 
── 何時間ぐらい寝ているんでしょうか?
 
昨日は夜中の3時ぐらいに寝て、朝の6時に起きたから3時間かな。だいたいそれぐらいが平均です。
 
── それは寝れていないと思うのですが……。やっぱり忙しいからですか?
 
いや、僕は基本的に眠くなったら寝て、起きたいときに起きるって生活スタイルなんですよね。6時に目がさめるのは自然と。いわば、ショートスリーパーなんです。
 
── えっ! じゃあ特殊能力ってことですか? そういえば、あるメディアの編集長も3時間ぐらいしか寝ないと言っていたんですが、ライターや編集者ってそういう人じゃないとなれないってことですか?
 
うーん、こういう生活スタイルになったのはフリーランスになってからです。以前は化学メーカーで会社員をしていたんだけど、そのときは8時間は寝ないとダメだった。しかも、それでも昼間眠い。朝も起きられなくて、よく遅刻していました。
 

 
── 以前は朝が苦手だったんですね。
 
8時間寝ないといけないから、出社時間から逆算すると、夜11時には布団のなかに入らなきゃいけない。残業もあったから帰宅するのは9時から10時ぐらいで、そうなるとすぐに寝なきゃいけないから、自分の時間が持てなくて辛かったです。次の日、朝起きれなくて焦って電車に駆け込んだら、貧血で倒れて、遅刻して上司に怒られるという、そんな生活をしていました。
 
── それってけっこう(ひどいような)……。現在は日中、眠気が来たりしないんですか?
 
寝たくなったら寝れる生活なので、そういうときは昼寝をしています。フリーの特権ですね。だから、昼寝もいれると1日4、5時間は寝ているのかな。
 
── それでも短いですよ。月末が忙しくて寝られないっていうのもないんですか?
 
ないですね。
 
── (睡眠不足エピソードが聞きたかったのに、おかしなことになったな……)
 

ストレスフリーになったら、睡眠時間が短くても大丈夫!?


 
── なんでショートスリーパーになれたんでしょうか?
 
それはやっぱりフリーになったことが大きいと思います。僕には会社員という働き方が合わなかったんでしょうね。フリーになった途端、朝に強くなって目覚ましが不要になったんです。会社に行かなきゃいけないと思うと起きれなくて、そのプレッシャーがなくなると自然に起きれる。5時、6時に起きて午前中に原稿を1本書く、というような生活です。

 

── 遅刻もなくなりましたか?
 
遅刻はたまに(笑)。寝坊じゃないんですが、この前も眼鏡を踏んだら流血して遅刻しました。「してるじゃん」と思うかもしれませんが、でも、以前に比べたらだいぶ減りましたよ。
 
── うーん、まだ僕は疑っています。加齢で睡眠時間が短くなったんじゃないでしょうか?
 
実はフリーになったあとに、30歳でもう1回会社所属になったんです。そしたら、また眠くなった。
 
── ええっ?
 
そこは11時半ぐらいに出社すればいいようなゆるい場所だったんですが、1時ぐらいに行って怒られていました。もう、寝ても寝ても寝足りない。トイレで寝ていましたね。だから、「神田がトイレ行って戻ってこないぞ?」と話題になって。それぐらいダメで、3ヶ月で辞めちゃいました。

 
── 会社に行くと、眠くなる身体なんですね。
 
やっぱり起きなきゃいけないってプレッシャーとか、8時間同じ場所にいなきゃいけないとか、そういうのが負荷になっていたんだと思います。フリーになって、ストレスフリーにもなった。
 
── 一般的に8時間は寝なきゃいけないってあるじゃないですか。普通は寝ないと身体が不調になって、それを解消するのは睡眠しかないと思うんです。
 
身体の不調はまったくないですね。むしろ調子がいいですよ。逆に睡眠時間が長かったときは、良いことありませんでした。短くしてから……運気が上昇しましたね。仕事も順調になって。彼女もできました。
 
── いやいやいや。一気に怪しくなりました。そういうのはいいです。
 
そういうメディアじゃないんですね。
 
── そういうメディアじゃないです(笑)。まぁ、僕も朝が辛い方なので、フリーになったら楽になるのかな、とちょっと思っちゃいました。
 
それはそうかもしれないですね。今起きれずに悩んでいる人は、フリーになればいいかもしれません。フリーはいいですよ。寝転びながら仕事ができるのがいい!
 
── 取材は終わりです。ありがとうございました。ちょっと他の人にも聞いてみます。

他のフリーライターの方にも聞きました

2名のフリーライターさんにも睡眠事情を聞いてみました。

紐野義貴さん

1987年石川県金沢市出身。紆余曲折の果てに2015年にフリーランスのライターに。『週刊SPA!』や『プレジデントNext』などの媒体で執筆中。

 

── 紐野さんは雑誌で取材・執筆をよくやっているイメージです。どのぐらい寝ていますか?
 
毎日7時間ぐらい寝ていますね。
 
── 健康的ですね! 神田さんがフリーになってから寝起きがよくなったと言っていたんですが、そういう変化ってありましたか?
 
私は寝起きは悪くなったかな(笑)。出社がないので、「あと5分だけ、むにゃむにゃ」って感じで。最近は寝起きを良くするのと健康のために、寝る前に10分の瞑想と、いびき防止シールを使っています。
 
── すごく健全! ありがとうございました。
 

姫野ケイさん

1987年生まれ。宮崎市出身。フリーライター。大学時代は出版社でアルバイトをしつつ、ヴィジュアル系バンドのライブに明け暮れる。現在は『週刊SPA!』『実話ナックルズ』『ねとらぼ』『ウートピ』などの媒体で、社会派ネタからエロネタまで幅広く執筆。
 
── 姫野さんは寝れていますか?
 
入稿日でなければ、7〜8時間は寝ています。入稿があると4〜5時間でしょうか。でも、基本はたくさん寝ています。
 
── 会社員時代と変化ってありますか?
 
会社員の頃は遅刻しないよう絶対に起きなきゃいけないというプレッシャーで寝つきが悪く、睡眠の質も悪かったので、無理やり寝ようとお酒を飲んでいました。
 
今は早い時間に取材がない限り、ちょっとくらい遅く起きても大丈夫なので、寝なきゃいけないプレッシャーというものがなくなり、安眠できるようになったと思います。
 
── (おかしいな、フリーはもっとハードワークなイメージだったのに……)
 

フリーライターはけっこう寝ている! そして、日中に眠いかどうかはストレスに左右されるかも。

フリーは大変そう、睡眠不足になりながら命削って原稿を書いていそう、と勝手なイメージを持っていたのですが、そうではないようです(今回3名の話を聞いた限りでは)。
 
それとフリーになると「寝入りのプレッシャー」がなくなるので睡眠の質が上がるのかも、ということもわかりました。
 
昼間に眠くて苦労している方は、睡眠不足ではなくてストレスで睡眠の質が落ちているのかもしれません。フリーの人に話を聞いて、これがわかったのは意外な収穫でした。
 
……これ以上書くと同僚に「会社やめたいの?」と聞かれそうなので終わります。
 
やめません!