ロン・ハワード監督が『インフェルノ』のユニークな点について明かした

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現在大ヒット公開中の人気ミステリーシリーズ最新作『インフェルノ』(16)。『ダ・ヴィンチ・コード』(06)、『天使と悪魔』(09)に続き、本作でもメガホンをとったロン・ハワード監督が、観客の思考を刺激するために「“2つの世界”を仕掛けた」と明かしている。

【写真を見る】ラングドンを苦しめるのは恐ろしい地獄の幻覚

これまで数々の謎を解明してきた主人公ロバート・ラングドン教授が記憶喪失になる本作。ハワード監督は「この映画が面白いのは、2つの世界が存在していることなんだ」と語り、「1つはラングドンの脳内にある、ダンテの地獄絵による恐ろしいイメージと謎解きの世界。そしてもう1つは、人口過剰、テクノロジー、個性の喪失という現代的な考えの世界だ」と説明する。

頭にケガを負い、記憶を失った状態のラングドンは、意識を取り戻した瞬間からダンテが生み出した地獄の幻覚に苦しめられる。さらにラングドンはその極限状態で、悪役ゾブリストがウイルスで“人類を半分に減らす”ために隠した謎も追わなければならず、彼は現実と幻覚の狭間で混乱することになる。

また本シリーズの見どころといえば、誰もが知る観光名所や普通では入れないような場所での撮影。とりわけ本作では、ヴェッキオ宮殿やサン・ジョヴァンニ洗礼堂など、歴史的建造物で撮影が多く行われている。そんななか、イタリア式庭園の代表作、ボ―ボリ庭園では、何者かに命を狙われるラングドンがドローンから逃げ回るシーンを撮影した。

その場面についてハワード監督は「歴史的な場所を背景に、現代的なテーマが融合したなんとも魅惑的なシーン」だと話し、「現代人は人口過剰問題、そしてどこまでもドローンに追跡される可能性に対する恐れを感じるはずだ」と、現代と過去の対比が観客たちの恐怖感を助長させると明かしている。

本作で“観客を楽しませながら、思考力を刺激する”世界を作りあげたハワード監督は、30年来の親友であり、幾度となくタッグを組んできた名優トム・ハンクスがいたからこそ、この仕掛けに挑戦できたとも語る。「僕がやったのはユニークな綱渡りだよ。それでも、信頼できるトムと綱の上に足を踏み出せたからこそ安心できたんだ」とトムに対する絶大な信頼をあらわにした。

“現実と幻覚”、“現代と過去”によって、終始思考を刺激されること間違いなしの『インフェルノ』。その衝撃を劇場でラングドンと共に体感してみてほしい。【Movie Walker】