政府の陰謀説もある韓国の都市伝説“11月怪談”。今年は“崔順実ゲート”が飛び火するかも!?

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今日から暦は11月となるが、毎年11月になると韓国でにわかに囁かれることになる都市伝説があることをご存じだろうか。

もともとかの国にも「赤いマスクの女」や「赤い紙、青い紙」といった韓国オリジナルの都市伝説が存在するが、この時期になると巷で決まって話題になる都市伝説である。

その名も“11月怪談”。毎年11月になると、芸能界発の事件や事故が集中するとしていつ頃からか巷で囁かれるようになった。

実際、韓国芸能界の過去を振り返ってみると、なぜか11月になると、訃報や交通事故、麻薬問題や違法賭博の発覚など、スキャンダラスな事件が多発している。

“11月怪談”の黒幕は誰か

直近の5年間でも、2012年には人気歌手とアイドルグループのプライベート写真流失、2013年には人気女優が元マネージャーから脅迫されていた事実の発覚、2014年には人気歌手のヌード写真流失や大麻所持などが起こっているのだ。

(参考記事:毎年11月には何かが起こる…。韓国芸能界の都市伝説「11月怪談」とは?)

なぜ、韓国では11月に事件やスキャンダルが次々と発覚するのだろうか。

その諸説はさまざまだが、かつてよく言われたのは「スポーツ新聞による情報操作」だ。

韓国では11月になると、プロ野球やKリーグといった国内プロスポーツがオフシーズンを迎え、話題も少なくなるので特にスポーツ新聞の売り上げが落ちる。その埋め合わせのために、それまで各紙が温めておいた芸能ゴシップやスクープを一気に吐き出すようになり、それが“11月怪談”に発展したというものだ。

ただ、この説は近年、あまり説得力を持たない。プロ野球やKリーグがオフを迎えても、韓国にはプロバスケットボールリーグのKBLやプロバレーボールのVリーグが新シーズンを迎える。毎日試合があって話題に事欠かないプロ野球ほどではないが、Vリーグなどは近年、人気も高まっている。

何よりもインターネット・メディア全盛時代の今、韓国でもスポーツ新聞の影響力は急速に落ちており、独自にスクープを隠し持って“11月怪談”を展開できるほどでもない。できたとしてしても、ウカウカしていればネット・メディアにすっぱ抜かれてしまう。

まして最近はネット先行で芸能スキャンダルが暴露されることも多くなった。韓国では今年6月、“11月怪談”以上に破壊力のある芸能スキャンダルが連発し、「韓国芸能界史上最悪の月」とまで言われたが、そこでも情報を先取りしていたのはネット・メディアだった。

政府や政治家たちの陰謀・圧力説は本当か

そうしたこともあって、スポーツ新聞などの既存メディアがイシューを作り出しリードする時代は終わったという意見もあるが、“11月怪談”には、もうひとつ黒幕がいるとも言われてきた。

ズバリ、「政府の陰謀説」だ。国政監査などもあって政治家たちの不正が発覚しやすい11月に大衆の目を政治からそらすために、政府や一部政治家たちがメディアに圧力をかけて芸能ゴシップを吐き出させているというのである。

もっとも、この説もどこまで信憑性があるか・・・。まして今年は“11月怪談”の前に、韓国政府そのものが一大スキャンダルに包まれている。

今や日本でも連日のように報道されている朴槿恵(パク・クネ)大統領の機密文書流失騒動がそれだ。国を治めるはずの大統領が、宗教と呪術なども絡む一般女性・崔順実(チェ・スンシル)氏から何かと指南を受けていたという事実のほうが、“11月怪談”よりも、よっぽど恐ろしくスキャンダラスだ。

それだけにさすがに今年の11月は、芸能界発の“11月怪談”も出番がなさそうな気配でもあるが、韓国は一度スキャンダルに火が付いたら、噂が噂を呼び、次から次へとルーマー(悪意のある噂)が飛び出すところがある。過去にも政治スャンダルが芸能界にまで飛び火した前例はあるだけに、“崔順実ゲート”が芸能界にも影響を及ばす可能性も否定できないだろう。

とにもかくにも今年の11月も、韓国の芸能界関係者たちにとっては緊張の日々が続きそうだ。

(文=慎 武宏)