帰国後に取材に応じたU-19日本代表の内山監督。5大会ぶりのU-20W杯出場に導いた。写真:安藤隆人

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 バーレーンで開催されたU-19アジア選手権において、10年ぶりのU-20ワールドカップ出場権と、この世代で初となるアジアチャンピオンに輝いたU-19日本代表が、決勝翌日の10月31日夜に、帰国した。
 
 羽田空港の到着ロビーには、深夜にもかかわらず、多くのテレビカメラと報道陣が詰めかけ、その雑然とした空気が、彼らが成し遂げた偉業を如実に表わしていた。そして、選手たちが誇らしい表情で待ち構えた報道陣の前に姿を見せると、場所を移して内山篤監督をはじめ、選手たちが取材に応じた。
 
「結果的だと聞こえてしまうかもしれませんが、我々は最初から6試合やるつもりで臨んだ。僕自身も前回(2014年大会)の経験があるし、継続して見ているので、前回チームから引き継ぐところは引き継いで、日数が限られている中で、選手がいかに迷わないようにプレーできるかという環境を与えて、選手が成長することを確信してやって来た。この結果は選手たちに逆に感謝をしたいと思っています」(内山監督)
 
 前回、アシスタントコーチとしてU-19アジア選手権に関わり、無念の準々決勝敗退を経験した内山監督は、その反省や教訓などを活かしたからこその勝利であると分析をした。
 
「すごく嬉しかったし、今までやってきた中で一番嬉しい勝利だった」と、大会MVPを獲得したMF堂安律が素直に喜びを口にする一方で、「やっぱりサウジアラビはすごく強いチームで、強いし速いし、世界に行ったらこういうチームとばかり戦わないといけない。そういう面ではまだまだ足りない部分がいっぱいあったと感じた」(FW岩崎悠人)と、U-20ワールドカップに向けて、課題を口にする選手も多かった。
 
「今後、U-16の選手たちが食い込んでくることもあり得る」と西野朗技術委員長が語ったように、U-20ワールドカップに向けてのレベルアップと競争は始まっている。それを全員が理解しているだけに、選手のコメントはただの祝賀ムードではなかった。
 
 もちろん、この厳しい経験を経て全員が引き締まった表情になっていたのも事実。これでチームはいったん解散となるが、次なる目標と競争に向けて、選手たちは決意を新たにしていた。

取材・文:安藤隆人(サッカージャーナリスト)

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