「ゴチャゴチャ言わんと 誰が一番おもろいんか決めたらええんや!」

バッファロー吾郎が主催する大喜利ガチバトルダイナマイト関西。名だたる芸人から無名の新人まで、ガチの大喜利で勝者を決めるお笑いイベントだ。1999年に産声を上げ、規模を拡大しながら17年目を迎えた今年、『ダイナマイト関西2016』は参加者数1200人を超える大規模な大会となった。12月の決勝戦に向けてうねりを上げて進むいま、バッファロー吾郎の二人に胸中を聞いた。


今回は誰1人オファーしてない


──ここ数年はリーグ戦や団体戦が続き、一般参加も含めた「オープントーナメント」での開催は約8年ぶりになります。オープントーナメント開催のきっかけは?

バッファロー吾郎A(以下、A):リアルに言うと……作家がやらへんか?って(笑)今やるべきなのか?とは悩みましたけどね。絶対イヤやって感じじゃなくて、いいねんけど……って感じでした。

竹若元博(以下、竹若):単純に規模が大きくなるんでね。スタッフもだいぶ増強しましたし。いろいろ運営にまつわる大変さが出てくるので、やる気があるスタッフが集まってくれたというのが大きいかもしれないですね。

──結果、1200名を越える大規模な大会になりました。エントリーした参加者はプレ予選から、過去に大会で実績がある参加者は予選トーナメントからシードで出場されています。予選トーナメントから出場される方には運営からオファーを?


A:いや、基本的に今回は誰1人オファーしてないんですよ。プレ予選も予選トーナメントも一切オファーしてないです。どうですか?とは言ってるんですけど

竹若:シードの資格はありますけども、と。

A:今回はもう絶対オファーはやめようって最初に言いました。それがオープンかなと思ったんで、誰1人招待はしてないです。だから、博多大吉くんも又吉も自分から出ると言ってくれてるはずです。マッスル坂井さんにも出てくれとは言ってないです。もしも出るなら、「スーパー・ササダンゴ・マシン」ならこうで、「マッスル坂井」ならこうですけども、どうされますか?って言いましたけど。

──それは「マッスル坂井」だと過去の実績があるけど、「スーパー・ササダンゴ・マシン」だと実績が無いのでプレ予選からだと……?

A:そうなんですそうなんです。新潟からの新幹線で会って話をしたら「マッスルで行きます」って。それで勝ち上がってくれたんでね(予選トーナメント5で準優勝し、準決勝出場権を獲得)。

──プレ予選もたくさんの芸人をはじめ、漫画家やライターなど様々な方が参加していました。

A:僕らはオファーを出してませんけど、会社から命令されて出てる子もおったんでしょうね。M-1出ろ、R-1出ろみたいな感じで。全く何も大喜利知らん子もいましたよ。偶然裏で聞いてたんですけど「すいません、紹介ネタみたいなのはできるんですか?」ってスタッフに聞いてて。せめて調べろや!って(笑) ネットもあるんだから。

3ヶ月で約1000人分の大喜利を見た「プレ予選」


──6月から始まった「プレ予選」は、東京・大阪の各会場で計16回行われました。バッファロー吾郎のお二人もほぼ全て同席されています。1回約80名出演されていたので、3ヶ月で約1000人分の大喜利をご覧になったことになりますね。

A:あれホンマは出たくないんです……(笑)食いもんでいったら、ラーメンは確かに好きやけど、毎回ラーメンはもう……。そやったらちょっと、ある程度厳選されたラーメン食べさしてくれへん?みたいな(笑) 行ったら行ったで美味しいんですけどね。

──プレ予選ではホームページから一般参加も受け付けていました。これも「オープン」という想いからでしょうか。

竹若:そうですね。前回のオープントーナメントでは必ず一般参加の中から準決勝に進める枠を用意してたんですが、今回から無くしています。サークルを作ったりして、自分たちで大喜利をやってる方も結構いらっしゃるので。やっぱり、一般の人と芸人が大喜利で対決した場合に、芸人は勝って当たり前で負けるのはリスクしかないんです。芸人に厳しすぎることがないようルールを緩和した感じですね。

──一般参加の方の選定には、バッファロー吾郎のお二人も関わられたんでしょうか?

竹若:関わってます。プレ予選の前にさらに一般参加の予選会をやりました。メールの全回答を僕らと運営スタッフが目を通してピックアップして、神保町花月などでお客さんを入れない状態で実際に大喜利をしてもらっています。そのときは1回に5人横並びぐらいでしたね。僕らが立ち会えないときはVTRで確認して、スタッフ全員で情報を集計し、出れる限りの人数に出てもらいました。かなりのスタッフの意見が入ってるので、僕はこの人を推してるけども選ばれなかった、っていうのも全然いますね。

──実は僕(井上マサキ)もライターとして、フリー枠でプレ予選に出ていまして……(プレ予選 10月15日 渋谷∞ホール。予選ブロックで敗退)。舞台の上でのガチ大喜利は初めてだったんです。ケータイ大喜利ではレジェンドではあるんですが……。

竹若:おぉすごい。

──自分で書いて読んで出すのは、やっぱり全然違うんだなと。会場の空気とか、読み上げる声とか、最初になに出す?といった駆け引きもありますし。

竹若:ありますあります。これ後半に出しても絶対あかんなとかね。僕らもなるべく答えを出しやすい空気にほぐせたらなと思うんですけど、それ以上にプレ予選はみんなすごい連答連答で。解説する暇もなしに手を上げていただきましたね。

──プレ予選を通して、印象に残った場面などありますか?

竹若:やっぱり、名前のある人が参加するのって勇気がいると思うんですけど、ちゃんと活躍していただいたというのは嬉しいことですね。全然知らない人もすごく楽しそうにやってて。あとちょっと掴めばすごく大化けするだろうなっていう、伸びしろがあるメンバーもたくさんいました。名だたる人たちが参加してくれた喜びと、全く知らない子たちの活躍が見れたことは、オープントーナメントのならではの醍醐味でしたね。

ルールを考えるのが楽しい



──リーグ戦や団体戦、トーナメントのほかにも、エキシビションではサバイバルなど様々な対決形式を試されているのもダイナマイト関西の魅力のひとつだと思います。

A:僕ね、よく言ってるんですけど、大喜利やるよりもルールを考えるほうに興味があるんですよ。格闘技の興行やってる人とかに聞いて、いろいろ参考にして。それこそ時間の勝負とか、メンツもそれによって変えるとか。実験的な感じですね。それこそジョブズやったりするのもそうですし。

──今回は「神聖な戦いをつかさどる者」として、天狗の姿で大会を統括されています。

A:ダイナマイト関西自体は総合格闘技で、僕が天狗とかジョブズをやるときはアメリカンプロレスですね(笑) 状況が矛盾しそうな時に出てきて、無理やりやりきるという手法ですね。言い方悪いですけど、便利屋のように。


──そこはやはりプロデューサー的な役割を意識されて?

A:いや、もうプロデュースとかじゃないですね。最初は「インタレスティングプロデューサー」って名前もギャグでつけてましたけど、いまはホンマに新しいルールを考えるほうに興味がありますね。今の格闘技で言うたら高田延彦さんみたいな。戦いながらも、表に立って盛り上げるのに一役買う存在みたいになればいいのかなって。

竹若:ダイナマイト関西を知らない人でもスッとこっちの世界に入れるように、キャラクターを立てたり演出したりという部分がすごくありますね。大会もシーズンによって趣旨が違ったりしますし、パッと引き止めて、見てみたら楽しかったみたいな。それが結果につながっていくのかなと思います。

11/7公開予定のインタビュー後編ではニコ生配信についてや、「大喜利がうまくなりたい」という悩み相談にのっていただきました。お楽しみに!
(井上マサキ)


ダイナマイト関西2016
□予選トーナメント8
日時:11/18(金)開場19:00 開演19:30(約150分公演)
会場:ルミネtheよしもと
料金:前売3000円 当日3500円
出演:バッファロー吾郎
出場者:インディペンデンスデイ久保田/ケンドーコバヤシ/ザ・ギース尾関/しずる村上/ダブルブッキング川元/椿鬼奴/ハマカーン神田/フットボールアワー岩尾

□準決勝
日時:11/26(土) 開場24:00 開演24:30(終演予定29:00)
会場:ルミネtheよしもと
料金:前売5000円 当日5500円
出演:バッファロー吾郎A MC:浅越ゴエ/GAG少年楽団宮戸
出場者:博多大吉/和田ラヂヲ/ずん飯尾/R藤本/ピース又吉/笑い飯西田/次長課長井上/トリプルファイヤー吉田/お〜い!久馬/ジャルジャル後藤/バッファロー吾郎竹若/マッスル坂井/ヨーロッパ企画上田/インパルス板倉/他予選トーナメント勝ち残り2名

□決勝
日時:12/25(日) 開場15:00 開演16:00(終演予定20:00)
会場:よみうりホール(有楽町)
料金:プレミアムシート12,000円 S席6,000円 A席4,000円
出演:バッファロー吾郎A MC:浅越ゴエ/GAG少年楽団宮戸
出場者:準決勝勝者8名

ダイナマイト関西とは?
「ゴチャゴチャ言わんと 誰が一番おもろいんか決めたらええんや!」をモットーに、芸人たちが1対1の大喜利対決で勝者を決める大喜利ガチバトル。過去にケンドーコバヤシや博多大吉、ずん飯尾などが優勝。芸人以外にも門戸を開いたオープントーナメントも開催している。昨年は事務所対抗団体戦が行われ、オードリー率いるケイダッシュステージ軍が優勝した。
公式サイト:ダイナマイト関西2016


バッファロー吾郎プロフィール
バッファロー吾郎A、竹若元博により1989年10月に結成。NSC8期生。2008年に『キングオブコント』初代王者となる。ダイナマイト関西ではバッファロー吾郎Aが「インタレスティングプロデューサー」として大会を統括。昨年、竹若は職人並のDIYで建てた自宅が話題となった。