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○見送られたWSLのアップデート

2016年10月25日(現地時間)、MicrosoftはWindows 10 Insider Preview ビルド14955をリリースし、WSL(Windows Subsystem for Linux)も同じように更新しているかと思いきや、リリースノートによるとOSビルド14955でのWSLアップデートは含まれていないという。この背景には、2016年10月19日(現地時間)にリリースしたOSビルド14951の配信トラブルがある。

筆者の環境を含む多くのWindows Insider Program参加者の配信されず、本連載とは関係ないがWindows 10 Mobile Insider Previewは新ビルドを検出しても、0パーセントから進まないというトラブルが発生していた。Windows 10 Insider Previewのファーストリングは、約1週間単位で新ビルドが配信されるため、OSビルド14951からOSビルド14955までの期間は通常どおりながらも、配信トラブルを改善するため、早期に最新ビルドの配信に踏み切ったのだろう。そのため、OSビルド14955の変更点は少なく、WSLのアップデートも見送られた。ちなみに次のビルドはWSLのアップデートも行われる予定である。

○PDFファイルから画像ファイルを出力する

さて、前回はPDFファイルからテキストを抜き出すため、LinuxディストリビューションではポピュラーなPDF描画ライブラリである「Poppler」を利用した。同パッケージはテキストを抽出するコマンド「pdftotext」以外にも、PDFファイルに含まれる画像を抽出するコマンド「pdfimages」が含まれている。

使い方は簡単だが、そのまま実行するとPDFファイル内で使用している画像ファイルを"すべて"抽出するため、出力先フォルダー内に大量の画像ファイルが作成されてしまう。そこでpdfimagesのオプション「-list」を使って事前に確認することをお薦めしたい。下図はMicrosoftが作成した592ページにもおよぶPDFファイルに対して同オプションを使ったものだが、約600もの画像ファイルが含まれている。

また、出力する画像ファイルの形式はPBM(Portable Bitmap Format)もしくはPPM(Portable Pixmap Format)のため、オプション「-png」もしくは「-tiff」を追加して、出力画像ファイル形式を指定した方が、Windows 10では使いやすくなるだろう。興味深いのが両方のオプションを使用できる点だ。その際はCMYK画像をTIFF、それ以外をPNG形式で出力する。

このようにPDFから画像ファイルの抽出は簡単ながらも、前回と同じようにどのようなシェルスクリプトを用意すれば、利用者が"楽"になるかだ。そこで今回は画像ファイルを出力するフォルダーをPDFファイルごとに作成し、出力画像ファイルに用いるimage-rootに元のPDFファイル名を使用するシェルスクリプトを用意した。いつもどおりお使いの環境に合わせて変数の値を変更し、シェルスクリプトに実行権限を与えてからお試し頂きたい。

なお、Ubuntu 14.04の場合、パッケージのバージョンが古いため、今回のシェルスクリプトは正しく動作しない。事前にUbuntu 16.04へ更新するか、pdfimagesのオプション構成を環境に合わせて修正してほしい。

前回作成したスクリプトをベースに改良を加えた形だ。17〜19行目は抽出した画像を保存するフォルダーを作成する部分だが、拡張子である「.pdf」「.PDF」は不要なため、Bashの変数展開「${変数名%.*}」を利用して拡張子を削除した。20〜22行目が今回の核となるが、pdfimagesが抽出先フォルダーを指定するオプションを用意していないため、コマンド「pushd」で抽出先フォルダーに移動し、相対パスでPDFファイルを参照。そしてコマンド「popd」で元のフォルダーに戻している。

阿久津良和(Cactus)

(阿久津良和)