30日、環球時報は、日本旅行学者の岳光氏による「日本はドゥテルテにしっかりと学ぶべき」と題するコラムを掲載した。資料写真。

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2016年10月30日、環球時報は、日本旅行学者の岳光(ユエ・グアン)氏による「日本はドゥテルテにしっかりと学ぶべき」と題するコラムを掲載した。

岳氏は、訪日したドゥテルテ大統領の南シナ海問題についての発言の要旨は2つで、「南シナ海の仲裁裁判の判決結果に基づき、適切な時期に、海洋法の枠組みの中で対話をする」ことと、「フィリピンと日本の状況を同じくしており、日本の側に立つ」ことだったが、日本メディアは“想像力を豊かにして”この2つの話を「フィリピンは南シナ海問題で遠慮はせず、日本と肩を並べて戦う」と読み解いた、と指摘する。

「第3者の立場でドゥテルテ大統領の発言を咀嚼(そしゃく)すれば、『日本はフィリピンの南シナ海問題の処理について気にする必要はない』と解釈できる。ドゥテルテ大統領の行動方式から、彼が現実主義者であることがわかる。大統領は訪中前にメディアに対して『対話による問題解決は東洋人の哲学的思考だ』と語った。フィリピンが今後、現実主義路線を歩むことは、日本を含めた一部の国に非常に不安を与えるだろう」と分析した。

さらに、「フィリピンの現在の一人当たりGDPは2850ドルで世界126位。貧困人口は総人口の26%。国内の経済問題がひっ迫する状況で、フィリピンは米国のアジアリバランス戦略の手先となって中国に対抗する必要があるだろうか」と疑問を呈し、「南シナ海問題の仲裁裁判の判決がフィリピンにとって全く収穫のないものであることは事実であり、ドゥテルテ大統領が現実主義路線を歩むのは当然のことだ」としている。

そして、ドゥテルテ大統領が日本で「他国の犬にはならない」と発言したことについて、「これは日本人に聞かせるものだ」との見方を示し、「ドゥテルテ大統領は現在の大勢をアジアが発展する千載一遇のチャンスだとみており、安定かつ理性的に問題を解決することは、チャンスを逃さないための鍵なのだ」とした。

岳氏は、「日本が直面する問題は、実はフィリピンとよく似ている」とも指摘。「アジアは多種多様な価値観が共存する共同体で、もしここで自らの価値観によって他国を排斥しようとすれば、各国と発展を共にすることはできない。この点から言って、日本はドゥテルテ大統領に学び、自らをアジアの一員と認識して、東洋的な方式で問題を解決すべきである」と論じている。(翻訳・編集/北田)