韓国経済を支えてきた現代、韓進造船、サムスン電子などの大手企業が窮地に立たされ、韓国経済の先行きに悲観的な見方が広がっている。輸出の不振も目立つ。ソウル

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2016年10月28日、韓国経済の先行きに悲観的な見方が広がっている。韓国経済を支えてきた現代、韓進造船、サムスン電子などの大手企業が軒並み窮地に立たされているためだ。輸出の不振も目立ち、韓国メディアは「政府が対策を打ち出せなければ、韓国経済は長期的低迷に陥る恐れがある」と警鐘を鳴らしている。

韓国メディア・ニューシスは23日、韓国経済が直面している問題を集中的に掲載。自動車や電子機器、造船、鉄鋼、石油化学など韓国の主要産業がいずれも競争力を失いつつあると例示した。

最大企業の現代の大規模なストライキの影響は関連中小企業にも波及し、関連中小企業の工場稼働率はスト以前の91.6%から68.3%にまで落ち込んでいる。1カ月余り前には、世界7位で国内最大の海運会社・韓進海運が経営破綻。海運・造船業の失業率は15年と比べて59.8%も上昇している。

「堅如磐石」とうたわれたサムスン電子も、最新スマートフォン「ギャラクシーノート7」端末の発火問題で危機的状況に陥っている。「ギャラクシーノート7」は生産が打ち切りとなり、サムスンのブランドイメージは大きく傷ついた。

ソウル経済も23日、「韓国は人口、投資、輸出、内需という経済成長に必要な4大要素すべてにおいて急速に低迷する前兆が現れている」と報道。「17年からは労働力人口比率が初めて低下すると関連機関が予測している。これは人口構成の変化が経済的にマイナスに作用する『人口オーナス期』に転じることを意味している」と伝えた。

こうしたことから、ニューシスは「韓国は経済危機への対策ができておらず、国際貿易が保護主義傾向を強めていることは韓国経済にとって良い条件とは言えない」と指摘。「政府が効果的な対策を打ち出せない状態が続けば、韓国経済は長期的低迷に陥る恐れがある」と警告している。

さらに、中央日報はこのほど、韓国の10大輸出品が不振にあえいでいることに焦点を当てた記事を掲載。輸出依存度が高い韓国経済の現状を憂慮している。

産業通商資源部によると、今年1〜9月の10大輸出品目の輸出減少は顕著で、自動車は13.5%、無線通信機器は9.9%減少した。石油製品は23.6%減、ディスプレーパネルは21%減となった。

同紙は「サムスン電子や現代・起亜車が危機を迎えれば、中小協力企業や関連する家計の被害はさらに大きくなる」との「ネガティブ落水効果」に言及。専門家の「極端に言えば、好調な時期は利益は分け合わず、被害は直接転嫁されるという点で、国内経済構造の改革が急がれる」との提言を紹介している。(編集/日向)