中国共産党の第18期中央委員会第6回全体会議(6中全会)で、習近平総書記(国家主席)が党の「核心」と位置付けられ、「1強体制」はさらに強化された。6中全会では「反腐敗闘争」の継続も確認された。写真は6中全会の会場の京西賓館。

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2016年10月29日、中国共産党の第18期中央委員会第6回全体会議(6中全会)で、党の「核心」と位置付けられた習近平総書記(国家主席)。習指導部の2期目の人事を決める来年後半の党大会に向け、「1強体制」はさらに強化された。6中全会では今後、「反腐敗闘争」を継続する方針も確認された。

党の歴史の中で、最高指導者を「核心」と呼ぶ表現が使われたのは、「建国の父」毛沢東主席、「改革開放」に大きくかじを切ったトウ小平氏、「天安門事件」後、総書記に抜てきされた江沢民氏の3人だけだ。中国メディアによると、6中全会で採択されたコミュニケは「習同志を核心とする党中央が厳格な党統治を率先垂範してきた」と強調。習指導部が進める反腐敗闘争を高く評価した。

習氏を「核心」と持ち上げる動きは、今年に入って目立ち始めた。口火を切ったのは習氏に近いとされる天津市の代理書記らで、その後、北京市や湖北省などのトップもこれに追随した。党内有数の政治勢力である共産主義青年団(共青団)の有力者で広東省のトップも「核心意識を強めねばならない」と間接的な表現ながら「核心」に言及。2月中旬までに、中国本土の31の省・直轄市・自治区の多くに広がった。6中全会に向けての“地ならし”だったとみられる。

「反腐敗」をめぐっては6中全会に先立ち、中国国営中央テレビ(CCTY)では17日から、汚職摘発で失脚した高官が、カメラの前でざんげする異例の特別番組が8回にわたり放映された。党の監督機関・中央規律検査委員会とCCTVの合作で、題して「永遠の途上」(永遠在路上)。汚職への厳罰姿勢を強調する習氏の演説映像を随所に挟み、「反腐敗闘争」に終わりがないことをアピールする内容だった。

12年11月に発足した習指導部は「トラもハエもたたく」をスローガンに、胡錦濤政権時代の周永康・元政治局常務委員ら元最高指導部メンバーも含めて党幹部らを次々に汚職で摘発。民間業者との癒着や役職を金で売り買いするなどの党内の風紀の乱れを厳しく批判してきた。

しかし、腐敗体質は根深く、改まる気配はない。中国メディアによると、党規違反などで処分を受けた人数は13年に約18万2000人、14年に約23万2000人、15年に約33万6000人と増え、今年も9月までに約26万人が処分された。

中国全土にはびこる汚職は中央、地方を問わず権力が共産党に集中する構造と表裏一体。6中全会では「党内監督条例」が採択され、中国共産党新聞網は「権力行使の制約と監督のメカニズムを整備し、権力は必ず責任を伴い、権力を行使すれば必ず責任を担い、権力を乱用すれば必ず責任を追及される制度設計を整備する必要がある」と、その趣旨を解説している。(編集/日向)