任天堂スイッチ、5つの重大疑問 モバイルは本当に需要ある?

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ニンテンドースイッチはゲームファンらには比較的好評のようだが、投資家は発表内容に落胆し任天堂の株価は下落した。しかし、任天堂が強みを生かしてモバイル重視のコンソールを新たに発表したことは良いことだ。WiiやWii Uで犯した間違いからの学習も見られる。
   
しかし、スイッチにはいくつかの重大な疑問が残る。任天堂は2017年上旬までスイッチに関する発表は行わないと報道されているが、その未来を左右しかねない5つの疑問を下記に列挙する。

1.モバイルは本当に需要があるのか?

スイッチが特定のライフスタイルを送る人々にとって魅力的に映ることは理解できる。バスや電車、飛行機での移動が多い人や、ファミリー世帯では受け入れられるだろう。だが、それ以外の誰がモバイル機能を喜ぶのだろうか。

任天堂はスイッチの宣伝動画で、スイッチを屋上のディナーパーティーで使ったり、バスケットボールの試合後にさらにバスケットボールのゲームに興じるために使うシチュエーションを描いた。しかし、これは説得力に欠けるとしか言えない。「スプラトゥーン」だって6インチの小さなスクリーンよりテレビでプレイしたいだろう。

筆者は自分がスイッチの携帯機能を利用している姿を想像できない。通勤は自動車だし飛行機はほとんど乗らないし、子供もいない。妻がテレビを見ている間にモバイル機能を利用してゲームを楽しむかもしれないが、それはWii Uでも可能だ。

筆者のような人間から見ると携帯機能の重要性が分からない。

2.バッテリーの持ちは?

これはスイッチの成功を最も左右する問題だ。バッテリーがすぐに切れるのでは意味がない。1995年にセガが発売したノーマッド(NOMAD)はジェネシス対応のゲームソフトをプレイできたが、笑えるほどバッテリーの持ちが悪いことが原因でヒットしなかった。

バッテリーの持ちが気になる理由は、スイッチが外出中でも据え置き機レベルのソフトをプレイできなくてはならないからだ。Wii Uを持っている人なら分かるように、ゲームパッドのバッテリーはかなり貧弱だった苦い過去もある。

救いはスイッチにはカメラやジャイロスコープ、タッチスクリーンが無いという点だ。これは確定情報ではないが、現時点ではその可能性が高い。いずれにせよバッテリーの持ちはスイッチの運命を左右する最大の要因だ。

3.いくらで売り出すのか?

任天堂のゲーム機はこれまで300~350ドルの価格帯だった。仮に400ドルで売り出すことになればこれまでの方針を大きく転換することになる。

高くなる可能性も否定はできない。スイッチは据え置き機と携帯機を兼ねているが、これまでの任天堂のゲーム機は据え置き機とモバイル機の2ラインに分かれており、別々に購入する必要があった。

3DSのラインは今後数年でスイッチに移行していく可能性が高い。そうなれば任天堂が売るゲーム機は据え置き兼モバイルの1ラインになる。そこで任天堂はスイッチをゲーム機2つ分の価格設定にする可能性が浮上する。さらに、PROコントローラー等のアクセサリーが同梱されるのかどうかも気になるところだ。

4.ソフトはどれだけ出るのか?

Wii Uに起きたことがスイッチにも起きると筆者は予想する。Xbox OneやPS4対応のソフトがスイッチにも対応するが、パワーの限界によって結局消えていくだろう。Ubisoftは以前、Xbox 360とPS3に対応したバージョンとXbox OneとPS4に対応したバージョンの「アサシンクリード」をそれぞれ開発したが、いずれもWii U対応とはならなかった。(「アサシンクリード4」はWii Uに対応)。

スイッチがPS4やXbox Oneと同程度のパワーがあるなら、Wii Uの時とは違って数多くのサードパーティーのゲームがスイッチ対応になるだろう。しかし、過去にも任天堂ではハード発売1〜2年でソフトの提供元が去っていく事態が発生しているのが気がかりだ。

5.コントローラーは使いやすいのか?

新しいPROコントローラーが注目を浴びている。2つの小さなスイッチ用コントローラーを本体に取り付けると1つのコントローラーになる仕組みだが、持ちやすさが気になる。

コントローラーを本体から外して使う場合や複数のプレーヤーで遊ぶ場合は、大人にとっては極めて使いにくいものになりそうだ。スクリーンは小さいし、コントローラーも極めて小さい。コントローラーの使い勝手が悪ければ、セールスポイントの1つが失われることになる。

上記の疑問に答えが出るのが楽しみだ。スイッチの可能性を信じたいところだが、現時点でこれだけの疑問を抱えるスイッチの将来が安泰とは到底思えない。