“数多くのスターを担当”パク・ウンギョン、紙一重の差を作るネイルアーティスト

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今やネイルがファッションを完成させるジュエリーになった。舞台の上やカメラの前に立ったスターの紙一重の差は指先にある。第1世代アイドルのイ・ヒョリからYGの新鋭BLACK PINKまで、数多くのスターのネイルを担当してきたUNISTELLA(ユニステラ)のパク・ウンギョン代表が「ネイルはまるで武器のようだ」と話す理由だ。芸能人のファッション写真、ミュージックビデオ撮影現場など、見えない所でスターを美しくしてきたネイルアーティストのパク・ウンギョンに会い、彼女が今まで歩いてきた“誰も歩かなかった道”に関する話を聞いた。

―常連の芸能人との記憶に残るエピソードはあるか?

パク・ウンギョン:イ・ヒョリ。イ・ヒョリはミュージックビデオやアルバムのジャケット撮影の際、服ごとにネイルを変えた。今そのようなグループはいない。普通ネイルは一度すると1ヶ月はいけると認識しているので、服は変えているのにネイルは変えなくても変じゃないと考える。イ・ヒョリは爪も短い。それなのにグルーでネイルチップを付けたりとったりする不便さも我慢しながら、衣装のコンセプトによってネイルも一緒に全部変えていた。かなり痛かったはずだが、そんな姿を見てむしろ感動した記憶がある。

―ネイルアートをしながら心が満たされた瞬間は?

パク・ウンギョン:ネイルをすると、武器を装着したかのように、自信も急上昇することを確認した時。ネイルをした写真としていない写真では、芸能人のポーズ一つでも違いが生まれることを感じた。現場でそのようなことがあると、私の仕事は重要なんだなと悟ったりする。

―今まで公開してきたネイルデザインだけでも数万種類になる。どこからインスピレーションを受けるのか?

パク・ウンギョン:スタイルの側面から見た時、ネイルは身体の中心軸だ。ヘアスタイルやメイク、衣装と調和しなければ、全体的なルックスがバランスよく完成しない。だからその日着た衣装とヘアスタイル、メイクに入ったカラーを見て、ネイルカラーを決める。その次にどんなパターンを描くのかを考える。ヒントとしては、色がカラフルでどんなカラーにするか悩む時はブラックを選択する。ブラックは全てのものを安定させるカラーだ。

―ガラスの破片の柄、細いブレスレットの模様など「UNISTELLA」だけの独特なパターンが大きな人気を集めた。毎回ユニークなパターンをどうやって考え出すのか?

パク・ウンギョン:子供の頃からやってきた習慣がある。横1cm、縦2cmの長方形を切り抜いた紙を持ち歩く。気に入ったパターンを発見したら、その紙をかざして写真を撮っておく事だ。これは本当に良い方法だ。数多くの種類のパターンを指先に表現することができるだけでなく、表現する方法も多様化する。パターンを遠くから撮るのと近くで撮るのとはまた違う印象を受けるから。このようにして、周囲のパターン全てがネイルアートに見えた。細いブレスレット模様のネイルを考えるようになったのも、ある日ブレスレットをぐるぐるに巻いた私の腕を見て、ブレスレットが爪のように見えたからだった。

―今秋のネイルカラーとデザインのトレンドは?

パク・ウンギョン:色彩研究所PANTONEが選定した2016年秋冬ファッショントレンドカラーの中でもDusty Cedarという色が美しい。昨年しばらく流行した枯れた薔薇色とは少し違って、埃が積もったような枯れた薔薇色だ。このカラーを光沢なしで演出すると、洗練して見える。ディープグリーンのLush Meadowも今秋流行すると見られる。Lucky Chouette(ラッキーシュエット)2016年秋冬ランウェーのモデルの爪を演出したように、グリーンカラーとブルーカラーのグリッター(ラメやパウダーの総称)を爪全体に塗るのもトレンドだ。爪も一つの衣装みたいに。

―ネイルアーティストは爪やキューティクル(甘皮)のケアをどうしているのか。

パク・ウンギョン:キューティクルはできるなら手を付けないほうが良い。ネイルを新しくするたびに切ると、かえってたくさんできる。ラインを整える程度で自制することをお勧めする。

―ネイルの天才かと思っていたが、努力家のようだ。

パク・ウンギョン:私は本当に努力家だ(笑) 私は高校を卒業してすぐに就職した。仕事をしながら大学を卒業したが、美容科なので専門分野以外の知識がなかった。そのため、ソウルに上京してきて“ミニマルルック”に合わせてネイルをしてほしいという試案をもらってもよく分からなかった。そこで、インターネットで検索しながら勉強した。ファッションマガジンの記者たちが私の先生だった。初めは「まずは勉強してみよう」と考えて始めたことが今日まで続いている。新しいルック、新しいコンセプトは出続けるので、実はまだ勉強中だ。

―ネイルアーティストとして活動して、今年で15年目だ。これまでターニングポイントになった瞬間はあったか?

パク・ウンギョン:グラビアの撮影だった。私は釜山(プサン)で24歳までネイル教室の講師をしていて、25歳でソウルに上京して支店長を引き受けることになった。年齢的に若かったが、江南(カンナム)のネイル教室を運営する者として、ネイル人の場所がないということが嫌だった。道を開かねばならないと思っていたところ、ファッション誌のグラビアでヘアスタイルやメイクは上手くやっているのに、ネイルは塗られていないことを発見した。それで雑誌社に電話をかけ、協賛できると申し出た。

ある雑誌社から連絡がきて撮影に行ったが、ショックを受けた。誰にも気をかけられず、ネイルをする時間さえ与えられなかった。その時からネイルチップを製作し始めた。ネイルをするために私が時間を取ってしまうと、初めから機会を与えられないかもしれないと思い、つけ爪を作っていけば妨げにはならないだろうと思った。その時から雑誌撮影の際にネイルチップがたくさん、そして広く使われ始めた。

―今後の夢は?

パク・ウンギョン:生活しながら成し遂げたいバケット・リストが色々あった。ニューヨークファッションウィークに行くこと、ニューヨークタイムズに出ることだったが、その二つは成し遂げた。これからは、ニューヨークタイムズが選定する「最も影響力ある100人」にも入りたい。もう一つは30〜40年後に「ネイルアート100年の歴史」のようなドキュメンタリーが作られたら、2016年に私が手掛けたアートが紹介されると嬉しい。

―「UNISTELLA」スタジオの今後の計画は?

パク・ウンギョン:YouTubeチャンネルを準備中だ。「UNISTELLA」のInstagram(写真共有SNS)にネイルデザインを掲載してから、海外の方々から演出法に関する問い合わせがすごく来た。韓国の方は色々な媒体を通じて簡単に接することができるが、どうしても海外の方はそれが難しいので、その方々のためのチャンネルを作ろうと思っている。