「リファインバース HP」より

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「東京に油田を見つけた企業」がある。東証マザーズに上場しているリファインバースがそれだ。同社のホームページにもそう記載されている。

 石油からつくられるプラスチック製品は、やがて寿命を迎え処分される運命にあり、環境破壊の一因にもなる。リファインバースでは役割を終えた製品を、製品として甦らせる技術を開発した。廃棄物が大量に発生する東京が、同社にとっては油田そのものなのだという。

 リファインバースは、オフィス用のタイルカーペットの再生事業、および産業廃棄物処理を行うリサイクル企業だ。具体的には、オフィスやデパートなどのフロアで用いられる使用済みタイルカーペット(50センチメートル四方のカーペット。敷き詰めて使う)を、建物解体やリニューアル時に排出される建設廃材から回収し、樹脂を分離、再生する事業を展開。

 再生した樹脂は、国内の主要タイルカーペットメーカーに原料として供給している。企業が環境対応を求められるなかで、事業を拡大させてきている。このタイルカーペットの再生事業は、世界でもリファインバースだけが手掛けている。カーペットは表面がナイロン製のパイル生地で、裏面が塩化ビニールでできており、これらが接着剤で貼り付いている。これを剥がす技術の詳細は非公開で、同社しかこの事業を行えないという。また、あまりにニッチな市場なので、競合となるような参入もほとんどないようだ。

●“ダブルインカム”

 リファインバースの強みは、オフィスからタイルカーペットを回収した産廃業者から処分費用を受け取ることができるうえ、それを再生・販売をして再び収入を得られるという“ダブルインカム”が実現できる点だ。これまでタイルカーペットは再生ができず、埋め立て処分しか方法がなかった。しかし現在では、産廃業者はコストをかけて埋め立てるよりも安く、リファインバースに引き取ってもらえるというメリットもある。

 また、タイルカーペットメーカーにとっては原料を安く調達できるというメリットがあるため、コストダウンにもつながる。リファインバース、産廃業者、カーペットメーカーのいずれにも恩恵がある仕組みだ。同社が「油田を見つけた」とするゆえんがここにある。

 再開発の活発化で、ビルの建て替えニーズが継続する見通し。時代のニーズをとらえ、業績も好調だ。2017年6月期は売上高24億600万円(前期比13.5%増)、営業利益3億5100万円(同31.5%増)、1株利益141円を見込んでいる。営業利益は前期の5割増に続く、大幅増益となる見通し。株価は今年7月に上場し、一時は下落していたが、その後は上昇トレンドを維持している。株式市場全般が煮え切らない動きを続けるなかで、高い技術力が評価されている格好だ。
(文=和島英樹/ラジオNIKKEI 記者)