『ゲットダウン』

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レオナルド・ディカプリオとクレア・デインズが共演した映画『ロミオ&ジュリエット』(1996年)で知られるバズ・ラーマン監督が、企画&製作総指揮を務めるNetflixの音楽ドラマ『ゲットダウン』。今年8月に配信されてから、そのストーリーと高い音楽性で話題を呼ぶ同作だが、その製作費の膨らみ具合も注目を集めている。

『ゲットダウン』は、1970年代のニューヨークの貧困地区サウス・ブロンクスを舞台に、ティーンエイジャーの生き様と当時のストリート・カルチャーを通して、ヒップホップやパンクの誕生を描くミュージカル。音楽的才能に恵まれた主人公イゼキール役のヘリゼン・グアルディオラをはじめ、ジミー・スミッツ(『ザ・ホワイトハウス』)、ジャスティス・スミス(『Pater Town』)、ジェイデン・スミス(『幸せのちから』)、トレメイン・ブラウン・Jr、ジャメイク・ムーア、スカイラン・ブルックスら若手俳優が出演している。

ラーマンがメガホンを取り、1990年代のヒップホップシーンを代表するアーティストのNasや、DJに欠かせない技術「スクラッチ」を広めたグランドマスター・フラッシュが出演、ラーマンの妻で『ムーラン・ルージュ』と『華麗なるギャッツビー』でアカデミー賞を受賞したキャサリン・マーティンが衣装をデザインし、ピューリッツァー賞に輝いたスティーヴン・アドリー=ギアギスが脚本を執筆していることを考えれば、安く済ませられないのは納得できる。

しかしながら、米Deadlineが伝えたところによると、製作費は想定額をはるかに超えてしまったそう。関係者によれば、一話あたりの製作費は1600万ドル(約16億6000万円)、シーズン1全12話で合計1億9000万ドル(約198億円)。多額の製作費を要することで知られる『ゲーム・オブ・スローンズ』でさえ、これまでの大ヒットを経た第六章での一話あたりの製作費は1000万ドル(約10億4000万円)。米Varietyが夏に報じた情報によると『ゲットダウン』の予算は一話あたり750万ドル(約7億8000万円)のだったが、実際にはその倍以上かかった計算だ。それに見合う視聴者を獲得できれば話は別だが、Symphony Advanced Mediaによると、18〜49歳の層の視聴者数は最初の31日間で320万人。同じくNetflixのオリジナルドラマである『ストレンジャー・シングス 未知の世界』の1323万人や、『デアデビル』シーズン2の818万人には遠く及ばない結果となってしまった。また別社の報告では、配信開始の翌週には視聴者数が大きく落ち込んでいたと伝えられている。

ドラマ界最高クラスの製作費に見合った成績を収められていない『ゲットダウン』だが、視聴しているのは若者が多く、アフリカやラテンの国々で非常に人気が高いという。ダイバーシティ(多様性)問題が叫ばれるハリウッドにおいて貴重な作品になっていることは間違いないようだ。(海外ドラマNAVI)