Doctors Me(ドクターズミー)- 《医師監修》賛否を呼ぶ医療用大麻 海外の実用化からみる日本の課題

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2016年10月25日(火)元女優の高樹沙耶容疑者が大麻を所持していた疑いで逮捕されたことにより、日本における医療大麻のありかたが賛否を呼んでおります。

海外では医療現場で腰痛の治療などに使用されている医療大麻ですが、日本では解禁されていないのはどのような課題があるのでしょうか。

今回は「医療大麻」について医師に解説をしていただきました。

医療用大麻とは


医療用大麻とは、大麻に含まれているTHC(テトラヒドロカンナビオール)などのカンナビノイド、あるいはそれに似せて合成した物質を使った生薬による治療法です。

医療用大麻の効果


◎腰痛や慢性疼痛などの緩和

◎がんなどの化学療法の副作用としての嘔気を和らげる

◎病気のために食欲が低下している患者さんの食欲増進

◎眼圧の低下

医療用大麻の副作用

■頻脈

■口喝

■目が充血する

■長期的な使用においては精子濃度の低下

医療用大麻が使用されている病気

慢性疲労症候群:症状の緩和

慢性疼痛:痛みを和らげる効果

抗がん剤によるがん治療:副作用としての吐き気の緩和

エイズを発症した患者さん:食欲を出すために使用

海外での医療用大麻の利用例


フランスやドイツ
大麻の使用を許可された患者に対し、薬局で販売している場合もあります。

イギリス
てんかん治療薬の成分に大麻が使われており、製薬会社によって実用化されています。

カナダ
医療用大麻が、街に配置してある自動販売機で購入できます。また、カナダ・バンクーバー市内では医療用大麻を販売している店舗が400店舗もあるといわれています。

オランダ
オランダは大麻が合法とされている国で、処方箋がなくてもコーヒーショップなどで簡単に大麻を購入できるようになっています。

医療用大麻の利用に関する日本の課題

■いわゆるドラッグとしての大麻はだめで、医療用大麻は可能、といった線引きをどのように行うのか

■処方された大麻が必要としない人にまで嗜好品として流通されてしまう可能性はないか

上記のように、実際利用するにはいくつかのハードルがあるのが現状ですが、強い神経障害性疼痛などで、それ以外の痛み止めの選択肢が乏しい患者さんもいらっしゃるので、そういった方の手元には一刻も早く届くようになってほしいです。

医師からのアドバイス

大麻というと、どうしても違法ドラッグのイメージが日本では強いように思いますが、国によってはマリファナ自体合法となっているところもあり、実際に私たちの脳や体に与えるダメージはそれほど大きくないともいわれることがあります。

ただ、違法ドラッグの一種として隠れて使用する人がいたり、そのトリップする感じを味わうためだけに頻回にマリファナを使用する方がいらっしゃるのも事実です。

さまざまな側面から多角的に考えて、今後の方針を打ち出していくことが大切ですが、今回の逮捕で注目を集めている問題で、医療上本当に必要な方に医療用大麻が届くタイミングが遅くならないと良いと考えます。

(監修:Doctors Me 医師)