応募締め切りが7月なのに、撮影が7月!?

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 第39回モントリオール世界映画祭に出品された「ディアーディアー」の菊地健雄監督による新作「ハローグッバイ」が10月27日、第29回東京国際映画祭内の日本映画スプラッシュ部門で上映され、菊地監督をはじめダブル主演の萩原みのりと久保田紗友、共演のもたいまさこ、渡辺シュンスケがTOHOシネマズ六本木ヒルズでの舞台挨拶に立った。

 「64 ロクヨン」「舟を編む」「岸辺の旅」などの助監督を務めた菊地監督が、心に問題を抱えた女子高生2人(萩原&久保田)が老女(もたい)との交流を通じ、ゆっくりと前に進んでいくさまを描いた。主演の萩原は、「こんな作品に主演としてたずさわれて、本当に幸せ。今日初めてお客さんに見てもらえることに、ドキドキが止まりません」とニッコリ。同じく久保田が「今年の7月に撮影しました。私の“今”が詰まっています」と話すと、MCを務めたプログラミングディレクター・矢田部吉彦氏は「映画祭の応募締切が7月10日だったので、何が起こっていたんでしょうか」とギョッとした様子で問い返した。これには菊地監督も、苦笑交じりに「間に合って良かったです」と胸をなでおろしていた。

 そして菊地監督は、「(監督デビュー作)『ディアーディアー』は、ダメな人たちがいっぱい出てくる映画でした」と述べたうえで、今作の製作経緯を「プロデュースの内田わかさんが『女子高生の映画をつくりたい』と。昔からヒッチコックの『めまい(1958)』などが好きで、女性2人の映画をやってみたいと思っていた。『ディアーディアー』とまったく違うものを、2作目なのであえてつくらせていただいた」と説明。ミュージシャンとして活躍する渡辺は音楽も手がけており、「音楽だけのキャリアではつくれなかったような曲を、監督に引き出してもらった。自分でも大好きな曲ばかりです」と最敬礼だった。

 さらに数多くの作品で存在感を放ってきたもたいは、菊地監督に対し「初号試写を見たときに、見事に私が思っていたことを裏切ってくれた。こんな感性をお持ちなのかと思った。これからいろんなものをたくさん見せてもらいたいです」と多大な期待を込めていた。第29回東京国際映画祭は、11月3日まで開催。