新海誠監督と野田洋次郎、お互いに刺激しまくり!

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第29回東京国際映画祭Japan Now部門作品『君の名は。』の上映が10月27日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで開催され、新海誠監督と音楽を担当した野田洋次郎(RADWIMPS)が観客とのQ&Aセッションに登壇。野田が新海監督の「すごさ」について語った。

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田舎町で暮らす女子高生・三葉と東京で暮らす男子高生・瀧が、心と身体が入れ替わる不思議な体験を通して成長していく姿を描く本作。興行収入ランキングで9週連続1位を獲得するなど、社会現象となっている。

音楽と歌詞、ドラマと映像が見事にリンクし、感動の物語が完成した。新海監督は「音楽だけでなく、キャラクターの言葉やモノローグの部分は洋次郎さんに任せてしまえばいいんだと思った」と絶大な信頼感を吐露。

「キャラクターに言わせたい気持ちは、言葉で言っただけでは伝わりにくい。そこに関しては歌ってくれるんだろうと。洋次郎さんの詩が出てくるのが楽しみだった」と明かし、「タイトルも洋次郎さんの詩のなかに何かあるんじゃないかと思った」と『君の名は。』という印象的なタイトルも、野田の詩をヒントに探っていったと言う。

野田は「僕は映画の音楽を作るという意識だった。言葉よりは、劇伴をメインに考えていた」と告白。それだけに「監督から『もっと言葉がほしい、歌モノがほしいんだ』と言われた時は、『え、マジすか』と(笑)」と劇伴だけでなく、多くの歌詞も求められたことに戸惑ったそう。

新海監督との間で多くのやり取りを重ねるなかで、「攻めるんだ」と決意した野田は、「『前前前世』がかかるところでは、『攻め切ってやろう』という思いになった。監督の強い意志が励みになった」と述懐。「主人公のふたりが、非凡な恋愛をしている。それを追体験した時にどんな歌詞が生まれてくるだろうと。純粋な思いで歌詞を書いた」と歌詞作りの秘話を話していた。

公開後に大きな反響を呼んでいる本作。野田は「監督が、“今までにない流れ”を堂々とやったことが大きなファクター」とその理由を分析。「監督のすごいところは、諦めなさ。それは映画監督には必要な才能。その諦めさが普通の人間ではない感じ(笑)。淡々と飄々と、すべての部分において諦めない」と新海監督の粘り強さに驚くと、新海監督も「洋次郎さんもまったく一緒。しつこい」と応戦。野田が「監督に触発された。『道連れですよ』という意識を作ってくれた」と話すなど、刺激し合ったふたりが実に楽しそうな笑顔を見せていた。【取材・文/成田おり枝】