監督と脚本とプロデューサー
を務めたニア・ディナタ

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 個性の異なる3姉妹の結婚話が快活に展開されるインドネシア映画「三人姉妹」が10月26日、第29回東京国際映画祭の「CROSSCUT ASIA #3 カラフル!インドネシア」でワールドプレミア上映され、監督と脚本とプロデューサーを務めたニア・ディナタ、出演のシャンティ・パレデス、タラ・バスロ、タティアナ・アクマン、共同プロデューサーのメリッサ・カリム氏が出席した。

 インドネシア映画の父ウスマル・イスマイル監督が、1956年に発表したミュージカル映画「三人姉妹」をリメイク。物語の舞台を現代に置き換え、孫娘の婿探しに奔走する祖母の奮闘を描く。

 ディナタ監督は、「オリジナルは私たちにとって大師匠、というかマエストロのウスマル・イスマイル監督の映画。これは家族と一緒に住んでいる結婚前の娘たちがどうやって家族とやりとりをするのか、そして良い旦那さんを見つけるために一生懸命になっていく。私はこの映画が大好きだった」とオリジナル版の魅力を語る。そのうえで、作品の舞台を現代に変えた意図を「1956年には、結婚前の娘さんは両親と家にいた。ですが今見てみると、この3人姉妹は何をしているんだろう、旦那さんを探す以外に他にやりたいことはなかったのかしらという疑問が沸いてきた。ですので、脚本にはそういう部分を織り込んだのが一番の違いだと思います。姉妹は自分の人生に対してどんな情熱を持っているのか。旦那さん探しにそれほど熱心じゃないように見えるんですけれども、それが大きな違いです」と説明した。

 一方、3姉妹役の女優のキャスティング経緯を問われたカリム氏は「脚本段階で、長女と次女役の女優はアイデアがあったが、三女は新人が良いと思いソーシャルメディアを使ったオープンキャスティングをしました。歌って踊れて演技ができる人を求めていた。何百人のなかから10人にしぼり、ホテルに1週間滞在してもらい、やっと見つけたのがタティアナさんでした」と告白した。

 多くの応募者のなかから三女・ベベ役を射止めたアクマンは、歌、踊り、演技の厳しい指導を受け撮影に臨んだという。「役との違いや共通点」を聞かれると「実生活では2人のきょうだいがいるが、女のきょうだいはいないので、今回の映画は全く新しい経験でした」と言い、「本当は(姉妹役の)3人のなかで1番私が大人しい。好奇心や自由な精神があるところはベベと似ているが、こういう役をやるのは大きな試練でした」と振り返る。また長女・グンディス役のパレデス、次女・エラ役のバスロも「グンディスと私の性格はまったく違います。私は全部顔にでてしまう。グンディスは内向的。私は好きなら好きと伝えてしまうタイプ(笑)」(パレデス)、「グンディスほどではないが、少し大人しいのが私の本当の性格です」(バスロ)と話していた。

 第29回東京国際映画祭は、11月3日まで東京・六本木ヒルズほかで開催。