25日、中国外交部の陸慷報道官が定例記者会見で「東京にも慰安婦像を」と発言したことが、中国と韓国で注目されている。写真は上海師範大学に設置された慰安婦像。

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2016年10月25日、中国外交部の陸慷(ルー・カン)報道官が定例記者会見で「東京にも慰安婦像を」と発言したことが、中国と韓国で注目されている。

今月22日、上海師範大学で中国慰安婦歴史博物館の開館式と慰安婦像の除幕式が行われ、韓国人の李容洙(イ・ヨンス)さんと中国人の陳連村(チェン・リエンツン)さんの2人の元慰安婦が出席した。

学内の芝生の上に設置された2体の少女像は、昨秋に中韓の団体がソウルに設置したのと同じタイプの2組目で、中韓の芸術家が無償で制作したもの。中国人と韓国人の少女が民族衣装を着て並んで椅子に座っており、その横には空の椅子が設置されている。

像をデザインした1人である清華大学の潘毅群(パン・イーチュン)教授は、「中韓の慰安婦被害者の像が中国本土で設置されるのは初めてだ」とした上で、「将来的にはこの像が世界各地に登場するだろう」と話した。

これと呼応するかのような発言が、中国外交部報道官の口から飛び出した。日本の菅義偉官房長官がこの問題について、「日中関係にプラスにならない」と遺憾の意を表したことについて、陸報道官は25日の定例記者会見で「東京に慰安婦像を設置すれば、日本が歴史の重荷を降ろす手助けになるだろう。アジアの隣国からの理解にもつながる」と述べた。

これに対して、中国のネットユーザーからは、「これはいい」「筋が通っている」「口数の少ない外交部の素晴らしいコメントだ!」と称える声がある一方で、「これって他国への内政干渉だろ」「外交部はよくぞ言った。じゃあ、もし誰かが『文革博物館を建てることは歴史の重荷を降ろすのに寄与する』と提案したらなんて言うだろうね?」「中国も(大躍進政策の失敗により1959〜61年に4000万人とも言われる大量の餓死者を出し、「人災」とも言われている)“三年自然災害”記念館を建てないと」「天安門広場に記念碑を建ててほしい。自らが反省してから相手に要求すれば説得力が増すだろう」といったきわどいコメントも多く寄せられている。

一方、陸報道官の発言は韓国でも大きな注目を集めており、聯合ニュースは「日本の遺憾表明に対し、中国政府が強力に反発した」と報じ、ニュース1は「中国政府が『日本の誤った歴史認識』を指摘した」などと伝えた。

韓国のネットユーザーからは、「すっきりした」「日本にきちっと建ててほしい」「こっちはもう建ててある少女像さえも大統領が撤去しようとして、学生たちが野宿しながら守っている状態。中国がうらやましい」「中国が唯一うらやましい点は、親日派が追放されて政界に近づけないこと」「韓国外交部はなぜこうズバッと言えないのか、とても悲しい」など、中国外交部の姿勢を称賛したり、それと比較して自国を批判するコメントが多く寄せられている。(編集/北田)