日本では今、かつての高度成長を支えてきた終身雇用、年功序列という企業の人事管理制度が崩れ、新たな人事制度の形への模索が続いている。しばしば「時代遅れ」と評される人事制度だが、会社と従業員との結びつきが弱い中国においては、模倣はしないまでも大いに参考になるかもしれない。(イメージ写真提供:123RF)

写真拡大

 日本では今、かつての高度成長を支えてきた終身雇用、年功序列という企業の人事管理制度が崩れ、新たな人事制度の形への模索が続いている。しばしば「時代遅れ」と評される人事制度だが、会社と従業員との結びつきが弱い中国においては、模倣はしないまでも大いに参考になるかもしれない。

 中国メディア・捜狐は23日、「日本に人材リソース管理を学びに行く理由」とする記事を掲載した。記事は、今中国企業では人材リソースを管理する専門人材が求められていると紹介。日本には独特の管理制度があり、それを学びに行くことも有意義であるとした。

 そして、日本企業における人事管理のポイントについて「終身雇用制」、「年功序列制」、「企業内の労働組合制」、「企業文化」、「家族主義」、「教育研修」の6点から解説。終身雇用制の企業では、剰余人員が出た場合に生産拡大や新たな訓練を実施することで彼らを企業に留め、会社と従業員との間に「運命共同体」意識と持たせることができるほか、解雇される心配がないために従業員が心置きなく仕事に集中できるメリットもあると説明した。

 また、年齢や入社歴、作業経験をベースに業績や能力を加味した年功序列制度は、他企業に移ると蓄積がリセットされてしまうことから、従業員を会社に引き付けておくことが可能であると紹介。ポイントは、能力の査定も適切に行うことであるとしている。労働組合制度については、会社の幹部もかつては組合員としての経験を持っているケースが大半なため、労使間のコミュニケーションがスムーズになると紹介した。

 さらに、企業文化は企業内の世代交代をよりスムーズにし、会社の精神を後代に伝えやすくするものであるとし、会社と従業員による「親子のような関係」、従業員どうしの「兄弟のような関係」を構築することで、互いの絆を深めるとともに、相互補助を促進することにつながると説明している。

 記事は「近ごろ、経済のグローバル化により日本固有の制度が打撃を受け始めている。しかし、これらの制度はなおも大きな参考になると信じている」と結んだ。

 経済がグローバル化しているとはいえ、もともと異なる気候風土で培われてきた文化は会社経営において、なおも少なからぬ影響を与える。日本で合わなくなったものが、中国でも全く合わないかどうかは分からないのだ。他人の制度や習慣を知り、自分たちに使えそうな部分を探して取り入れる。それこそ、これまで日本が中国や西洋から入って来たものに対して行ってきた「学び」であり、口先だけ、あるいはそっくり真似ようとして失敗する今の中国に求められている姿勢なのではないだろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)