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By James Schwartz

車を運転する人ならば、多くの車が連なって動かなくなる渋滞に巻き込まれた経験が一度はあるはず。事故や信号などの要因で発生する渋滞ですが、その中でも謎が多いのが、車が集中する「交通集中」による渋滞の発生です。なかなか目の当たりにすることができない交通集中による渋滞が発生する瞬間をシミュレートでき、自動運転機能を搭載した車によって渋滞が解消されるかもしれない、そんな様子をブラウザ上で確認できるサイトが「Simple Highway Simulator」です。

Simple Highway Simulator

http://mühlemann.ch/highwaysim/

サイトにアクセスすると表示される画面がコレ。画面上部には車速や走行台数などのパラメーター調整用のスライダーと、実際に走らせてみた実績を表示するグラフが配置されています。そして、画面下部には黒い道路が表示され、一方方向に2車線で自動車が左から右へと走り続けています。



画面左上のスライダーを動かすことで、車の速度や各車の速度のバラつき、走ってくる車の数や、前走車に反応してブレーキや車線変更を行う反応時間、減速後に加速する際の加速力などを自在に変更することができます。また、ボタンをクリックすることで好きなタイミングで車を投入したり、全ての車を消してリセットすることも可能。



スライダーの横には、全ての車両の平均時速や、車の数、スループット(通行台数)や燃料消費量、そして発生した事故の数がグラフなどで表示されています。



車のスピードはスライダーで調整できるほか、マウスカーソルをのせることで速度を強制的に落とすことも可能です。



◆いろいろ調整してみると……

まずは初期状態のまま車を走らせてみました。ターゲット速度「50km/h」、速度のバラつき「10%」、車の数「30台/分」、反応時間「200ミリ秒」、加速力「毎秒10km/h」の状態の時、実際の平均速度は47km/hとターゲット速度よりも6%ほど低い値に。実際の通行量は設定よりも1台少ない「29台/分」で、燃料消費量は1台あたり「43単位」、そして事故発生数は「ゼロ」でした。



次に、スピードのバラつきを60%程度に上げてみます。これは、道路上に色んな速度の車が存在する状況を再現するもので、実際の道路状況に近い状態といえるはず。



そのまま放置していると、グラフに変化が生じました。なんと平均時速は47km/hから「33km/h」にまで低下し、道路上の車の数も明らかに増加。通行量は「28台/分」にわずかに減少し、燃料消費量に至っては、43単位から「64単位」へと大幅に悪化しています。さらに、なんとこの状況では事故が1件発生しました。



この状態のまま、車の数を30台/分から「95台/分」へと一気に増加。すると、平均時速が「21km/h」とさらに低下したものの、走行台数そのものが増えたためか通行量は「46台」に増加。燃料消費量も「45単位」となっていますが、事故数が「5件」と、先ほどよりも一気に4件増加してしまいました。



これはつまり、各車の速度にバラつきがあるとブレーキを踏んだり車線変更をすることが増え、全体の平均速度が遅くなってしまうことを意味する模様。さらに、これに伴って事故が増加するという影響があることもわかります。

今度は、初期状態から速度のバラつきだけを「0%」にして走らせてみると、当然というべきか平均時速は設定どおりの「50km/h」を達成。通行量も設定どおりの「30台/分」となっていますが、なぜか燃料消費量は「54単位」に増加。とはいえ、グラフを見ればわかるように、タイミングによって謎の増減が発生しており、少ないときには30単位台を記録することもありました。このあたりは、アルゴリズムのチューニングの具合が影響しているのかも。



速度のバラつきがゼロということは、全ての車両が自動運転で走行している状態を模したものといえます。つまりここからは、各車が一定かつ同じスピードで走ることで、渋滞や事故が起こる確率が大きく減少することが考えられることがわかるということになります。急いでいる時ほどつい車を飛ばしがちになるものですが、実は一定の速度で走り続けることが、最も効率よく目的地に到着する最善の方法といえそうです。