なにかにつけて部下を傷つけるようなパワハラ発言をする…あなたの周りにはこんなタイプの人、いませんか? 無料メルマガ『うまくいく人の目標達成術』の著者で心理カウンセラーでもある吉田こうじさんは、パワハラを繰り返す人間の心理状態を解説するとともに、その対処法について詳しく記しています。

絶対に自分が正しいと信じてパワハラする人の心理

□質問

なにかと部下の人格を傷つけるようなパワハラ上司がいます。そういうパワハラする人も内面には劣等感を持っているのでしょうか?

□回答

はい。

これまで、仕事柄そういうパワハラする人をたくさん見てきましたが、もれなく強い劣等感を持ってます。例えば、

評価が絡むことに過度に反応する部下が思い通りに動かないことに過度に反応するミスをすることを過度に反応するライバルの動向に過度に反応する

こうしたことに過度に反応する背景には「ありのままの自分は認められていない」「ありのままの自分はいけない」といった劣等感があります。そして、こうした劣等感があると、役職や権威、名声や評判にとても執着します。

ちょっと複雑なのは、「自分の指導のあり方が正しい」という強い信念を持ってパワハラしている場合です。こういう上司は、部下を徹底的に批判することが「反省につながる」という信念を持っていたりします。ただ、その背景にあるのが劣等感なんですけどね。上司自身がいつも自分を誰かと比較して、自分を責めて苦しんでいるからこそ、部下にもそのやり方を強く押し付けてくるわけですね。「もっと反省しろ!」「もっと反省しろ!」とあの手この手で責めるのです。

こういう方の場合、すでに反省させることの目的と手段の区別がついていないケースが大半です。どういうことかというと、部下指導の目的って、

早く成長してほしい正しい方向に進んでほしい役割認識を持ってほしい自立した社員になってほしい

など、「もっと◯◯して欲しい」という目的があって指導してますよね。◯◯して欲しいのであれば「どうすればできるのか?」「どうすればなれるのか?」にフォーカスを当てて指導すればいいはずです。ですが劣等感が強い人は「どうしてできないのか!」にフォーカスを当て、できていない部分を責めたり咎めたりしまうのです。責められてばかりだったり、咎められてばかりだったなら、辛くなるしやる気が湧かないことくらいわかりそうなものですが、そんなことはお構いなしです。指導という名目で自分が隠し持ってる劣等感を相手にぶつけて発散するわけですね。

そういう意味で、パワハラをする人って、実は一番弱い人といえます。弱い犬ほどよく吠えるって言葉がある通り、弱いことを知っているから、それをパワー(役職上の優位性)で隠そうとしているだけなんですね。ですから、もしもあなたの職場にパワハラ上司がいるなら、

「ああ、この人は実は劣等感の塊なんだなー」

「ああ、この人は何かを怖がって困っているんだなー」

と、よくよく観察してみてください。きっとオドオドしていたりビクビクしている部分に気づけると思います。

劣等感を持っている人は、いつも不安を抱えています。頑張り続けていないと安心できないのです。ですから、その人が安心できるようなことをやってあげれば、その人はすっごく嬉しくなります。具体的には、報告、連絡、相談などをしっかりやってあげれば、自分は頼られている、自分は把握できていると思えるので、ほっと安心することでしょう。

安心している時はパワハラとかはしないと思うので、「どうやってその上司のパワハラ被害に遭わないようにするか?」よりも、「どうやってその上司を安心させることができるか?」にフォーカスして取り組むことをお勧めしますよ。

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出典元:まぐまぐニュース!