アマゾン、ストリーミングの「独占タイトル競争」に参入 米大物歌手を起用

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ストリーミングサービスを正式に発足させたばかりのアマゾン。スポティファイよりも安い月額利用料によりアマゾン・ミュージック・アンリミテッドはストリーミング大手へと成長し、業界の勢力図に大きな変化をもたらすこと必至だ。

発表から数日しか経っていないが、今度は独占コンテンツを配信することを明らかにした。しかも、最初に契約したアーティストは大物だ。

その大物とは米国のカントリー歌手のガース・ブルックスで、ストリーミングでブルックスの音楽を聴けるのはアマゾンだけになる。ブルックスはストリーミングに参加していなかった大物歌手の1人であり、iTunesで楽曲を個別で販売することもなく、アルバム単位での購入しか許していなかった。しかし今回の契約により、アマゾンではガースの楽曲を初めてストリーミングで聴けるだけでなく、楽曲単位でダウンロード販売されることになった。

ガース・ブルックスは1962年生まれ。これまで5枚のアルバムがプラチナ(売上100万枚)の認定を受け、4枚のアルバムでダイヤモンド・アワード(売上1,000万枚)を受賞している大物カントリーシンガー。彼は2016年8月発表のフォーブスの「最も稼ぐカントリー歌手15(Country Cash Kings list)」で1位を獲得。1年で7,000万ドル(約73億円)を稼いでいる。

今のところベスト盤や人気のライブアルバム「ダブル・ライヴ」がストリーミングで聴けるようになっており、2016年終盤に発表される予定の「Gunslinger」からの初めてのシングルカットも聴ける。さらに11月に発表予定のクリスマスアルバムも今後追加されるはずだ。

アマゾンがブルックスという大物の独占配信権を得たことにより、独占コンテンツに力を入れるアップルミュージックやTidalのライバルになった。スポティファイは独占コンテンツの配信に参入しないとしており、パンドラなど他のストリーミングサービスも一部独占コンテンツを配信しているが、本腰は入れていない。

ブルックスはアメリカの音楽史上で最も売れているソロアーティストであり、その契約額は公開されていないものの莫大なものになったに違いない。その資金力がある企業は数少ないと言えるだろう。アマゾン・ミュージック・アンリミテッドはサービスの立ち上げ時点で目立たなかったとしても、ブルックスという大物との契約にこぎつけたことにより、大きな前進となったことは間違いない。