プラスチック製品企業のキョーラクが、自社製の「発泡ダクト」をインパネダクトに使用したときの燃費向上効果を、実車での測定データを公開してアピールしました。

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今回の測定データは日本自動車輸送技術協会(JATA)で測定されたもので、実際の走行車両でインパネダクトに発泡ダクトを使用することで燃費向上効果が実証されたのは初めて(キョーラク調べ)ということです。

インパネダクトは、エンジンルームに配置されているカーエアコンから送られてくる冷風(冷房の場合)を、インパネの空気出口まで導く空調用の空気通路のことです。

従来、インパネダクトにはポリエチレン(PE)樹脂を0.8ミリの板厚で単に筒状に成形したものが一般的に使われていましたが、キョーラクではポリプロピレン(PP)樹脂を発泡させた材料でインパネダクトを成形することに成功し、発泡ダクトを製品化しています。

キョーラク製の発泡ダクトは、PP樹脂を板厚2.5ミリに発泡させてインパネダクトを成形したもので、今回の測定では市販の軽自動車でエアコンを稼動させて、JC08モードの走行条件で燃費を測定しました。

この測定で得られたデータによると、板厚2.5ミリの発泡ダクトを使用した場合には、従来の板厚0.8ミリのPE製インパネダクト(発泡なし)と比べて、リッター当りの走行距離が発泡率2.8倍の発泡ダクトで180メートル延長され、発泡率4.0倍の発泡ダクトでは255メートル延長させることが実証されたということです。

この測定結果は、発泡ダクトの断熱効果でエアコンの負荷が少なくなったことによるもので、車両を15kg以上軽量化したときに得られる燃費向上に相当するということです。

近年、地球温暖化による気温上昇でエアコンを使う期間が延びており、エアコン負荷の低減は実走行燃費の向上に大きく寄与するはずです。

従来、インパネダクトに発泡ダクトを採用する目的は、車体の軽量化ニーズに応えるという理由からでした。今回、燃費向上効果が実証されたことで、キョーラクでは発泡ダクトの燃費向上効果を完成車メーカーに強くアピールする計画です。

同社では、ドイツで開催されるK2016 国際プラスチック・ゴム産業展で測定データを公開、広く世界の自動車業界に展開することを目指しています。

(山内 博・画像:キョーラク)

エアコンダクトで燃費向上? 断熱性能による燃費向上効果を計測したデータが公開(http://clicccar.com/2016/10/25/410533/)