12月の日露会談は歴史的なものになる可能性大。すでに永田町では解散風が吹き、安倍政権の延長路線が見えてきた。

日露会談で政局に大きな流れが。今から仕込む急騰目前株20

日露会談で出番の株が。これをきっかけに年明けに解散総選挙も

永田町に解散風が吹いてきた。与野党を問わず広がるシナリオは、ロシアのプーチン大統領の12月訪日で安倍晋三首相が北方領土問題の進展に道筋をつけ、年明けに解散という流れだ。底流にあるのは安倍首相の続投である。

自民党の党則では、総裁任期は2期6年。高い支持率のまま長期政権を維持する安倍首相だが、党則では2018年9月に総裁の座を去ることになる。しかし、宿願としてきた憲法改正への道のりはまだまだ長い。

「未来への挑戦を続ける」。安倍首相が9月26日の臨時国会冒頭で所信表明演説した原稿には、「未来」のフレーズが18回も出てきた。続投への強い意思表示である。

これより前の9月20日、自民党の政治制度改革実行本部は会合を開き、総裁任期延長の議論を開始した。「無期限延長」論も飛び出したが、現実的な案として「3期9年」の結論が早くも見えてきた。これで、東京五輪翌年の2021年9月まで首相の任期を伸ばすルートが開ける。ただ、総裁任期を伸ばしただけでは、首相続投には直結しない。「ポスト安倍氏は安倍氏」の根拠が必要になってくる。

そこで、外交である。安倍氏は首相就任時から外交に力を入れ、なかでもロシアとは米国を刺激しないギリギリの間合いを保ちながら距離を詰めてきた。プーチン大統領の訪日で北方領土のうち歯舞(はぼまい)諸島と色丹(しこたん)島の返還に道筋がつけば、次は平和条約締結にコマを進められる。戦後処理の最大の難問と呼ばれる対ロシア関係を改善できれば、名宰相として歴史に名が残る。

日本からロシアに対しては、関係改善の証しとして極東開発への協力の準備があるようだ。蛇足だが、首相周辺はあえて外務省よりも経済産業省を重用してこの問題に臨んでいる。舞台裏には北方領土問題で事実上の安倍首相ブレーンを務める鈴木宗男・新党大地代表がいて、かつて煮え湯を飲まされた意趣返しで外務省を交渉から外しているようだ。

政府は旧ソ連時代を含めて、ロシアに対して4島返還を要求してきた。このため、返還となれば政府の見解を変更することになり、衆議院を解散して国民に信を問う理由も立つ。

しかも、最大野党の民進党は蓮舫(れんほう)代表の国籍問題でイメージダウンが著しい。「今、抜き打ち的に総選挙となれば、政権を奪還するだけの候補者をそろえることさえ難しい」と民進党関係者が語るように、自民党にとって解散の好機といえる。

1月解散なら選挙は2月。その翌月の3月には、党の総裁任期問題の結論が出る。国政選挙で5連勝となる安倍首相の続投には、異論を唱える雰囲気ではなくなっているは解散風が吹くと同時に、与党内では早くも次の経済対策の思惑が高まっている。政府は脱デフレ達成のために予算の前倒し執行を強化しており、年末年始には来年度の景気浮揚策の議論が始まるタイミングでもある。五輪準備や公共事業、高齢化対策を中心に予算が盛りつけられる可能性が高く、関連銘柄のにぎわいが予想される。

さて、証券業界でも、関心はいよいよ2017年度の業績に移ってきた。野村證券、大和証券、SMBC日興証券の大手3社による2017年度業績予想は、経常利益で平均10%強の増益だ。これに自社株買いによる1株当たり利益の増加が加われば、税引き後利益の増加率は15%前後に跳ね上がるとみられる。

古くから「株価は半年先を読む」といわれる。年末から年明けにかけて、来期の2ケタ増益の織り込みが始まり、対象となる銘柄は株価水準を切り上げてくるのではないか。業績に素直に反応する相場がやって来そうだ。