24日から中国共産党六中全会が始まる。党員への監督強化と党風紀是正強化が討議される。全会は駆け引きの場ではなくハンコを捺す場だ。集団指導体制を撤廃するか否かと、獄中からの元指導層の肉声等を考察する。

六中全会のテーマ――腐敗による一党支配崩壊を回避するために

 10月23日から27日まで開催される六中全会(第6次中国共産党中央委員会全体会議)の三大テーマは「従厳治党(厳しく党を統治する)」と「新形勢下における党内政治生活に関する若干の準則」の制定および「中国共産党党内監督条例(試行)」の修訂である。そのほか、この1年間で逮捕されたり党籍をはく奪された元党幹部たちの報告と党籍はく奪などの承認を得る。次期中共中央委員会委員の補てんなどをしなければならないからだ。

「従厳治党」に関しては、第13回党大会(1987年)、14回党大会(1992年)、15回党大会(1997年)、16回党大会(2002年)と、これまで何度も討議されてはきた。

 なぜなら第11回党大会三中全会(1978年12月18日至22日)において「改革開放」を宣言して以来、社会主義市場体制の進展に伴って、党幹部の汚職が始まり、党員の堕落が一気に加速していったからだ。

 1987年の第13回党大会で討議され始めたということは、1989年6月4日の天安門事件発生の芽が、この時点ですでに予感されていたことを意味する。天安門事件により江沢民政権(1989年6月に中共中央総書記、1993年に国家主席)が始まっても、小平の眼があり、「従厳治党」はしばらく続いた。

 しかし一方で、江沢民が「三つの代表」(2000年)に提唱して以来、金権政治全盛期となり腐敗が激しく蔓延した(その額やスケールなどに関しては、書名は良くないが拙著『中国人が選んだワースト中国人番付――やはり紅い中国は腐敗で滅びる』で詳述)。

 胡錦濤政権時代は、実質上、江沢民が握っていたので、胡錦濤には何もできない。

 腐敗はついに、中国共産党の一党支配体制を崩壊させる寸前まで来ていた。

遠藤誉(東京福祉大学国際交流センター長)