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多くの集客が見込まれる大型施設や各種イベント会場の警備では、危険な混雑を防ぐために警備計画に基づいた群衆の誘導が行われているが、人手による現場全体のリアルタイムな状況把握と適切な誘導には限界があった。そこで、NECは監視カメラの映像解析により、人混みの「流れ」をリアルタイムに予測するAI技術を開発した。

NECが24日、防犯カメラを活用し、大規模な群衆の混雑度と流れをリアルタイムかつ高精度に推定・予測する技術を開発・追加したことを発表した。

この技術は、AI技術群「NEC the WISE」の「群衆行動解析技術」を強化したもので、防犯カメラの映像解析により、大型施設やイベント会場における数万人規模の混雑環境下で、群衆の混雑度と流れを定量的に把握し正確にデータ化する。追従や衝突回避など混雑環境での人特有の挙動を再現可能なNEC独自の群衆モデルを用いて、分析粒度を最適化し、高精度かつリアルタイムな推定・予測を実現した。

人の移動を模倣するプログラム(エージェント)を用いた従来の推定・予測では、混雑環境での人の流れの正確な再現や予測が難しかった。そこで、混雑環境での人特有の挙動を表現する「群衆モデル」を開発し、エージェントひとつひとつについて、周辺の人への追従、衝突回避、空いているスペースへのすり抜けなどの動きを精密に表現することで、より実際に近い混雑状況を再現できるようになった。

同社はこの技術を大規模スポーツイベントで実証し、リアルタイムな群衆誘導に必要な10分先の混雑状況を、20%以内の誤差で予測できることを確認。同技術の活用により、大型施設や各種イベント会場などでの警備において、事故や犯罪を誘発する危険な混雑状態の発生を予測することで、混雑を防止する誘導プランをリアルタイムに提示することが可能となる。

なお、同技術は、11月1日〜2日に東京国際フォーラムで開催される「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2016」で展示されるほか、および12月8日〜9日までパシフィコ横浜で開催される「ViEW2016:ビジョン技術の実利用ワークショップ」において発表される予定となっている。