【意外と知らない】クルマを売るときは洗車や修繕したほうが査定が上がる?

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洗車も修繕もプラマイで見ると必要ないことが多い

愛車を手放すときは1円でも高く売れればうれしいというのが正直なところ。しかし、手放す前に手入れや洗車をしても価格に反映されない、という意見もある。本当のところはどうなのだろうか?

まず、クルマのキズやヘコミに関してだが、これは当然ない方が査定はアップするものの、板金修理をするコストのほうがはるかに高くなってしまうため売却前の修理はオススメできない。

ただ、コンパウンドで磨けば消えるような小キズは消しておくのが吉。なお、タッチアップペイントや缶スプレーでの簡易補修は本格補修する際に剥離する手間などがプラスされてしまうため、売却前にやるのはマイナスになることもある。

ちなみに「小キズが目立たないように雨の日に査定をしてもらう」なんて話もあるが、査定する側もプロなので「雨で小キズを見落としているかもしれない前提」で査定をするため、逆に低い査定額になることも……。

次に整備に関して。たとえば査定前にオイル交換をしたとしてもこれはまったくプラス査定にはならない。もちろんオイルが規定量入っておらず異音が出ている、などという状態は論外だが、売却前の過度な整備は不要といえる。エアコンが効かないとか、ドアミラーの電動格納が故障しているとか、機械的なトラブルも修理費用を鑑みるとそのまま売却したほうがいいだろう。

洗車に関してだが、これは落ちないような汚れでもない限り、そのままでも大勢に影響はない。というのも、近年の査定ではオークションでの相場や実際の販売額の相場などと距離、年式、ボディカラー、グレード、キズなどの情報を照らし合わせて金額を算出しているからだ。

とはいうものの、その車両を店舗が下取り車として自社で販売する場合などは、キレイなクルマのほうが好ましいというのは当たり前。汚れた車両を店頭に並べられるように清掃する作業を「商品化」というが、この商品化にもコストがかかる。つまり、余計なコストを省ける分、下取り価格を上乗せできる可能性があるということだ。なんにせよ、クルマはキレイに丁寧に使用するのがベストというのはいうまでもないだろう。

(文:小鮒康一)