10分以内に寝落ちすることで話題の「絶頂睡眠」を体験してきた

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 国立精神・神経医療研究センターによると、不眠症は日本の一般成人の約10%が罹患している最も有病率の高い睡眠障害の一つであり、東日本大震災後には一過性に不眠症の罹患率が倍増したという。また同センターは不眠症状(入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒)によって、日中の眠気、倦怠、集中困難、精神機能低下、抑うつや不安などさまざまな精神身体症状が生じるとも指摘している。

 だが、市販の睡眠改善薬を、飲んでもぐっすり寝た感覚はなかなか得られないのも実情だ。

 そんななか、ヘッドスパ専門チェーン「悟空のきもち」が提供する、「絶頂睡眠」が絶大な人気を呼んでいる。

 絶頂睡眠とは、店のHPによると“気持ち良すぎる幸福感が、頂点に達して眠りに落ちる睡眠のこと”。2015年に創設された同店では不眠や、ストレス、脳疲労など脳を癒すための安全で効果的な手技として21の手技による「頭ほぐしコース」を提供しており、この中で快楽ホルモンの増幅による「絶頂睡眠」が体験できるという。

◆あまりの気持ち良さに、起き上がることができない

 記者が向かったのは銀座店。

「来月の予約可能枠を告知してから、だいたい1分ぐらいで埋まってしまいますね。先週は58秒でした」(店長)

 曰く、人によって頭の形が違うが、だいたいどの形でも8分くらいで眠りに落ち、病み付きになったリピーターが殺到しているという。記者がムードバーのような店内に案内され、ふかふかベッドに横たわると“ヘッドマイスター”が毛布をゆったりとかけてくれ、異世界に迷い込んだ気分に。足や肩を軽くマッサージしたあとに、ヘッドマイスターの手が頭へと向かう。

「ムクミがある上にその奥にコリがありますね」。

 通常は、ムクミのある人とコリのある人に分かれるが、両方というのは珍しいという。どうやら記者は重症のようだった……。

 さらに施術者の手が頭頂から首の付け根・頚部に伸びる。頭だけのマッサージがここまで気持ち良いとは驚きであった。頭皮を軽くもみ、さらに頭皮の奥側を強く揉み、いつのまにやら夢うつつの世界へ。

 目覚めると、1時間コースが終了。あまりの心地よさに、ベッドからなかなか起き上がることができなかった。

◆予約キャンセル待ち人数が1日100人ペースで増加中

「まず眠りに落とす技術を技術者どうしで競っているので、どうやって眠りに落とすかをヘッドマイスターは各自研究していく。基本的にはツボ押しとかと違って頭皮自体にストレッチかけているので、頭を押すのではなく頭皮をこねる感じです。お客様の頭の形によって、ここを触らない、ここは触ったほうがいいというのがあります」(銀座店店長)

 新規の予約はキャンセル待ちのLINEだけで受け付けており、いつ予約を再開するかは決めていない」とのこと。

 募集はその時によって人数枠が違うということだが、銀座店はライン登録数16871人(10/3現在)、1日50から100人ペースで増えているという。

「1日で30人ほどしかお客様が入れないので、お待ちいただいている人数を消化するのは大変です。しかし、一度来ていただければ二回目からは帰りに次回予約できます」

 そのため、最初だけが難関であるがその競争率はゆうに100倍! 宝くじ並の確率である。大阪店で10040人、京都で7104人、表参道では28000人と、予約待ち人数が日に日に増加中だ。

 不眠は原因がわかりにくく、これといった治療法を探すのが難しい。その点、この「絶頂睡眠」で1時間だけでも熟睡できれば不調も和らぎそうだ。

 ある意味、最後の一手となるかもしれないこの「絶頂睡眠」、とにかく予約を取るのが先決である。

<取材・文・撮影 カシハラ@姐御>