キュルキュルとキャタピラを回しながら未開の惑星を探索する2台のドロイドの冒険を描いたフルCGのショートムービーが「Planet Unknown」です。登場人物(?)は2台のロボットだけで会話も何もないのですが、キュピキュピと機械音を鳴らし、感情豊かに各パーツを動かす様はまるで動物のようでとても愛らしく、映像のクオリティもプロが作ったものと見まがうレベルで驚愕です。

Planet Unknown on Vimeo

「21世紀末、人類は世界的な資源不足に陥っていた。そんな中、人類が居住可能な星を探すべくスペースローバーたちが各地に送り込まれた」



「スペースローバーたちは『nSeed』と呼ばれるキットを持ち運んでおり、これを使って探索中の惑星で植物を繁殖させることが可能かどうかを調べている」



壮大な序章&BGMのあと、荒野を走る2台のローバーが登場します。





「Planet Unknown」の登場ロボットその1は、オレンジ色の自律型ドロイド。



大型のカメラを搭載しており、人間の手のようなマニピュレーターも2本搭載しているので愛らしい見た目です。キュピキュピ機械音を鳴らし、まるで意識をもつ生き物のように動きます。



もう1台の登場ロボットは、キャタピラを搭載した青色のドロイド。マニピュレーターなどはなく、カメラもないので能面のような見た目です。



どうやら青色のドロイドが荷物を運ぶ役割で、オレンジ色の方は2本のマニピュレーターで細かい作業をこなすよう。見た目が異なる2台のドロイドは、それぞれ別の役割を持っているというわけ。



地面に置いたのは白い箱が「nSeed」と呼ばれるもの。ポチッとボタンを押すと……



ガシャンっと変形して……



植物の繁殖に適した土地かどうか調査し始めます。



しかし、どうやら植物を育てるには適していない土地のようで、キットの中に見える豆のようなものが見る見るうちに真っ黒になってしまいました。



これにはガッカリ肩を落とすローバー2台。機械なのに「ガッカリ感」を表現するのがとても上手で、感情表現豊かな2台はとてもチャーミング。



使用したnSeedを荷台に戻すドロイド。



荷台には「植物の繁殖には適していない」と判断されたnSeedが大量に積まれており、2台のローバーが探索するこの惑星はどうやら人類が移民するのに適していない場所であることが伺えます。



しょんぼりした様子で他の調査地点を目指す2台。



「ゴゴゴ……」という音が鳴り、音の方を振り返ると……



突如、空から隕石が降ってきました。



突然の出来事にフリーズしてしまうドロイドたち。



しかし、空からは無数の隕石が容赦なく降り注ぐので……



我に返ってそそくさと退散する青色のドロイドと、それに遅れて逃げ出すオレンジ色のドロイド。



降り注ぐ隕石の雨をすんでの所で回避しながら逃げ回るドロイドたち。







ドロイドたちはなんとか隕石を回避しつつ、切り立つ岩場までやってきました。



不穏な雰囲気をまとう岩場を見た青色のドロイドは……



パッと後ろを振り返り……



オレンジ色のドロイドの影に隠れてしまいました。こういった人間のような仕草を機械音と繊細な動きで巧みに表現しています。



オレンジ色のドロイドは臆することなく、いざ不気味な岩場に突入。



いったん隕石の雨はやんだようですが、霧の深い岩場を慎重に進みます。



そして岩場を問題なく走破。



したかと思いきや……



振り返ってみると青色のドロイドがいません。



「こりゃ参った」とでも言いたそうに低音でキュルルルルと機械音を鳴り響かせるオレンジ色のドロイド。



そして慌てて岩場の中に逆戻りします。



岩場の中は霧が立ちこめており不気味な雰囲気。



さらに、不吉にも青色のドロイドが積んでいたnSeedを地面で発見します。



これをたどっていくと……



巨大なクレーターのようなくぼみに到着。



この中に青色のドロイドが迷い込んでしまったのでしょうか?



周囲を探査しているところで、くぼみの中にnSeedを発見するオレンジ色のドロイド。





唯一の相棒を助けるべく、意を決してくぼみに飛び込みます。



その頃、当の青色ドロイドが岩場を抜けて姿を現わしました。



のんきに辺りを見回す様子はどこか愛らしくもあります。



しかし、そこには何の姿も見当たりません。



対するオレンジ色のドロイドは、くぼみの中を探索中。



そこでどこかで見覚えのある光を発見。



近づいてみると……



これは「植物の繁殖が可能」という表示を示すnSeedでした。



nSeedのグリーンのライトがカメラに映り込み、オレンジ色のドロイドが喜んでいるかのよう。



しかし、ここに再び隕石が落下してきます。





目の前に隕石が落下。





絶体絶命のオレンジ色のドロイド。この後、2台は一体どうなってしまうのか気になる人は、ムービーを見てその結末を確かめてみてください。



「Planet Unknown」の作者であるショーン・ワン氏は、中国伝媒大学の卒業制作としてこの作品を制作しました。制作期間はなんと11ヵ月で、アイデアとしては2014年に公開されたインターステラーに登場するロボットの「TARS」と「CASE」から来ていることを明かしています。インターステラーの他にも、ディズニーのウォーリーやピクサーのトイストーリー、チャッピー、NASAのマーズ・サイエンス・ラボラトリーによるドキュメンタリー映像などからインスピレーションを受けたそうで、宇宙×ロボットという組合わせにも納得です。