中古マンション市場で成約件数が好調な動きを見せている。そんな中、リノベーションマンションの取り引きも活発化している。

 東日本不動産流通機構は10月11日、首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)の9月度の不動産流通市場の動向を発表した。

 9月の中古マンションの成約件数は前年比13.6%増の3,150件、成約価格は同5.7%上昇して3,126万円で、ともに45カ月連続で前年を上回った。中古マンションの成約件数をエリア別にみると、東京都の都区部は同22.7%増の1,364件、多摩は同3.6%増の287件。神奈川県の横浜・川崎市エリアは同4.3%増の553件、その他エリアは同7.0%増の214件。埼玉県は同17.4%増の358件、千葉県は同7.5%増の374件となり、全エリアで前年を上回った。

 中古マンション市場が堅調に推移している一方で、在庫件数も増加している。9月の中古マンションの在庫件数は、前年比14.2%増の4万2,704件で、16カ月連続で前年同月を上回ったほか、13カ月連続で2ケタ増となった。

 そんな中、中古マンションを住戸単位で不動産会社などが購入し、リフォームをした後に販売をする「買取再販型中古マンション(リノベーションマンション)」の取り引きも活発化している。

 矢野経済研究所が10月7日に発表した「買取再販型中古マンションに関する調査結果」によると、国内の買取再販型中古マンションの推定成約件数は、2015年度第4四半期(1月〜3月)が1,979件、2016年度第1四半期(4月〜6月)が1,814件だった。同調査は今年の1月から始めたため前年との比較ができないが、月間の販売数量の推移をみると、トレンドは一般的な新築マンションとほぼ同じとみている。また、都市部では好立地のマンション用地が少なくなっているほか、将来的にはシニア世代が保有しているマンションが相続時に売却されるケースも増えると予想され、中古マンションの流通量は今後も増加すると同社は指摘している。

 中古マンションの在庫件数が増加する中、買取再販型中古マンションがさらに広がっていけば、消費者の選択肢が増えることになり、今後の市場に影響を与える可能性もありそうだ。

サイトウ イサム[著]、加藤 秀行[著]