大相撲界は現在、秋巡業たけなわ。11月13日から始まる九州場所の福岡市に向け、横綱白鵬(31)が完全復活に向け驚異の調整を始めている。

 休場中、都内の専用施設に3日間入り、口にするのは水のみという断食に挑戦したという。
 白鵬は、「(復帰に向けて)同じことをするのではなく、何か新しいものを取り入れたかった。それが断食だった」と復帰への意欲を語り、そのハードな禁欲生活で155キロもあった体重が147キロまで減。「おかげで悪いところは全部きれいに取った。すごく(体が)軽いし、周りからも若返ったと言われる。もう160キロはいらないね。152、153キロで十分だ」と、にこやかだった。

 しかし、関係者の中には「力士たちの稽古にも熱が入ってきた。その中に、いまだ秋場所を左ひざや右足の故障で全休した白鵬の姿は見られない。果たして九州場所は大丈夫なのか」と、不安視する声もある。
 「当初、『10月10日の土浦巡業(茨城県)あたりから合流するのでは』と見られていただけに、回復が少し遅れているように聞いています。左ひざと右足親指には、思い切ってかなり深くまでメスを入れたそうですからね。場所後、モンゴルに帰国したんですが、成田空港に現れたときも右足や左ひざにはぶ厚いサポーターを装着していました。元気でタフさが売り物の横綱でしたが、さすがに心配が広がっています」(担当記者)

 そう言えば、白鵬が尊敬してやまない昭和の大横綱大鵬もこんなことがあった。昭和39年名古屋場所を本態性高血圧で入門して初めて休場。その際、師匠の二所ノ関親方(元大関佐賀ノ花)が言った。
 「お前には慢心がある。この際、自分をもう一度、見つめ直せ」
 その言葉を受けて、大鵬は静岡県三島市郊外の禅寺で5日間ほど、午前4時に起きる座禅三昧の生活を送っている。のちに大鵬はこの禅寺での生活を振り返り、「あそこで心を練り直したことで心が安らぎ、貴重な体験になった」と述懐。翌場所は14勝1敗で優勝して見せた。

 白鵬も心機一転しての復活となるのか。史上3人目の通算1000勝まであと3つ。ようやく稽古場で実践的な動きができるところまで回復した白鵬は、10月下旬には秋巡業にも合流見込みだ。
 九州場所で大横綱・白鵬復活なるか? 関係者やファンをやきもきさせている。