48歳なのにかわいすぎる!原田知世

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【映画を聴く】番外編「原田知世」前編
歌手としての分岐点は、デビュー10周年の時期!

9月23日にスタートしたNHKドラマ『運命に、似た恋』で、斎藤工との共演が話題になっている原田知世。同じNHK「ドラマ10」の枠で2014年に放送された『紙の月』では若い男のために銀行から1億円を横領するパートタイマーの主婦、昨年のTBSの単発ドラマ『三つの月』ではスランプの作曲家と恋に落ちる食堂の店主。そして今回の『運命に、似た恋』では斎藤工の演じる売れっ子デザイナーからのアプローチに戸惑いながらも惹かれていくクリーニング店勤務のシングルマザー。日々の暮らしはそれなりに充実しているけれど、どこか満たされないアラフォー女性、という役どころはどの作品にも共通している

もうすぐ49歳とは思えない“ナチュラル系美魔女”として宮沢りえや深津絵里、吉田羊らと同様に「美しすぎる」とか「かわいすぎる」と称賛されることの多い人だが、この3人と原田知世が違うのは、女優をやりながらコンスタントに音楽活動も続けていること。とりわけ90年代以降の、良き音楽的パートナーと組んで作られた作品群は、耳の肥えたポップス・ファンにも聴き継がれる質の高いものが多い。

もともと声域が狭く、声量も豊かではないので、歌手としての原田知世はかなり楽曲を選ぶ声の持ち主と言える。1983年に『時をかける少女』でスクリーンデビュー、松任谷由実のペンによるその主題歌をはじめ、「愛情物語」「天国にいちばん近い島」「早春物語」など、80年代前半に提供された楽曲はいずれも彼女の歌える音域内で巧みに作曲されたもので、アイドルらしからぬ陰影感を漂わせたものが多く、それが今聴けば歌手としての原田知世の個性になっている。

ただし、この時期は“角川3人娘”のひとりとして、言ってみれば当てがわれた楽曲を淡々と歌っていたに過ぎず、そこから歌い手としての主張を見出すことは難しい。80年代後半には秋元康や後藤次利、元サザンオールスターズの大森隆志らと組んで新たな展開を模索していたりもするが、それらも特別マッチングがいいとは言えない。彼女が歌い手として自身の声の特性に自覚的になるのはデビュー10周年の92年、ムーンライダーズの鈴木慶一をプロデューサーに迎えてアルバム『GARDEN』を制作した時期あたりからである(後編へ続く…)。

(後編「原田知世を変貌させた3人の男たち」に続く…)