ウォルマート、中国で宅配事業再開 「2時間以内」を20店舗で

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米ウォルマートは中国で「2時間以内に配達」のスローガンを掲げ、宅配ビジネス分野で再チャレンジを行なう。今回の取り組みはアリババ追撃を狙う競合のJD.comとの提携で実現した。

ウォルマートが最初に中国でオンライン宅配事業を立ち上げたのは2011年のこと。現地のオンラインスーパー、Yihaodianの株式取得がその契機となった。しかし、この試みは失敗に終わっていた。

北京のiResearch のデータによるとYihaodianは中国のEコマース市場で昨年、わずか1.3%のシェアしか獲得していない。これに対しアリババは58%、JD.comは23%を記録していた。

ウォルマートは10月20日、中国で展開する423店舗のうち20店舗以上でオンライン宅配ビジネスを開始すると宣言。JD.comと合弁で立ち上げたNew Dadaが宅配業務を担当する。同社はまたJD.comのオンライストア内で輸入商材のストア、Sams Club も始動させた。

今回の動きは今月、ウォルマートがJD.comの持ち株比率を5.9%から10.8%に上昇させたことに続くもの。6月にウォルマートはYihaodianをJDの株式1億4500万株(約15億ドル)と引き換えに、JDに譲渡していた。

iResearchは中国のオンライン生鮮食品販売市場が昨年80%の伸びを記録し、497億元(約7,630億円)に達したとしている。中国消費者の約半数がこれまでにオンラインで生鮮食品を購入した経験を持つ。これに対し、米国消費者の同分野でのオンライン販売利用率は10%に留まっている。

昨年、アリババのショッピングサイトTmallは1億6,000万ドル(約166億円)を投じ、北京で食品の当日配達サービスを開始するとアナウンスした。中国ではセコイア中国が支援するAixianfengや、バイドゥが支援するWomai.comらがしのぎを削るが、明確な市場リーダーはまだ現れていない。

また、中国のオンライン食品販売分野は利益確保へのハードルが高いことでも知られている。iiMediaのデータでは昨年、この分野で黒字を達成したのは全体の7%の企業のみ。現地での低温配送のネットワーク構築にかかるコストの高さが大きな課題となっている。