hoshi / PIXTA(ピクスタ)

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 1987年11月、原田知世主演の『私をスキーに連れてって』が公開された。

 総合商社「安宅物産株式会社」に勤める矢野文男(三上博史)は、高校時代からのスキー仲間と滑走中、雪に埋もれてもがいている池上優(原田知世)を見つけ、助け出した瞬間、文男は優に一目惚れし始まった……。実に80年代に溢れたキーワードに満ちた恋愛映画であった。『私をスキーに連れてって』の映画公開から、日本ではスキーブームがピークを迎えた。しかし、1990年の日本経済のバブルとその後のバブル崩壊に歩調を合わせるかのように、スキーブームもまた、日本経済のバブル崩壊とともに崩壊していったのだ。

 国土交通省観光庁の「スノーリゾート地域の現状」(※pdf)では、各種統計をもとに次のように書かれている。

「レジャー白書2013」(公財 日本生産性本部)によると、スキー・スノーボード人口は、1998年に1800万人に達したが、その後は減少傾向で推移し、2013年ではスキー・スノーボード合計で770万人と、ピーク時の4割強まで減少、「スポーツに関する世論調査」、「体力・スポーツ世論調査」によると、スキーの実施率は1994年の10.9%をピークに、減少傾向となり、2013年は5.9%となった。

 では、日本のスノースポーツ市場に将来性はないのかというと、そうではないと思う。

 10月19日、日本政府観光局(JNTO)が公表した9月の訪日外国人客数(推計値)は、前年同月比19.0%増の191万8000人で、9月としての過去最高を記録した。航空路線の新規就航・増便に加え、これまでの継続的な訪日旅行プロモーションの効果が、訪日外客数の堅調な増加につながった。また、中国からのクルーズの寄港が増加したことも寄与した。市場別では、前年同月比、韓国の伸び率が40%を超え、インドネシア、タイ、フィリピンでも伸び率は30%を超えた。(参照:「JNTO」※pdf)

 このように増加し続ける訪日外国人客であるが、彼らのスキー・スノーボードに対する潜在需要は、実は、大きい。「平成22年度ターゲット国ニーズ調査」(観光庁)によると、今後の訪日旅行でしたいこととして、「スキー、スノーボード等のウィンタースポーツ」を、中国31.9%、台湾24.1%、韓国12.9%の回答者が回答している。

 また、北海道のニセコは、定住したオーストラリア人などが積極的に海外にその抜群の雪質などを発信していくことで徐々に知名度を増し、「ワールド・スキー・アワード2015」のリゾート部門では、3年連続で1位に選ばれまている。

 このように、発信次第では、日本のスノーリゾートはまだまだ多くの可能性を秘めているのだ。

 しかし、現状訪日外国人旅行者数の月別推移をみると、1〜2月の冬季は閑散期となっているのが現実であり、今後、いかに需要を創出し、スノーリゾートとしての日本をアピールしていくかが課題である。

 そんな中、国内スキー・スノーボード市場で、スキー場の運営及びスキー場の運営に関する総合コンサルティング会社として、日本駐車場開発株式会社(東証1部上場)からスピンアウトし、2005年12月に設立、2015年4月にマザーズ上場を果たした「日本スキー場開発株式会社(NSD)」も、今後注目を集めそうな企業かもしれない。日本スキー場開発は、2016年7月期売上高55億8447万、営業利益1億713万円である。

 日本スキー場開発は、HAKUBA VALLEYエリアにおいて最大規模を誇る白馬八方尾根スキー場、白馬岩岳スノーフィールド、栂池高原スキー場、鹿島槍スキー場の4スキー場、北志賀エリアの竜王スキーパーク、菅平エリアの菅平高原スノーリゾート及び川場スキー場、東海エリア及び関西エリアからのアクセスに優れためいほうスキー場の計8か所のスキー場を有する。