10月シリーズは1勝1分で乗り切ったが、試合内容は満足できるものではなかった。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 UAEに敗れ、黒星スタートとなったロシアワールドカップ・アジア最終予選は、4試合を終えた現時点で2勝1分1敗の3位。ハリルジャパンは苦戦を強いられ、ワールドカップ出場権が与えられる2位以上を確保できていない。

 また、試合内容は上向く気配がなく、今後の戦いに明るい展望を描けない状況が続いている。果たして、「ハリルホジッチ監督でアジア予選を突破できるのか?」。編集部で緊急座談会を実施した。
 
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――10月シリーズはイラクに2-1、オーストラリアには1-1でした。結果的に1勝1分で乗り切りましたが、試合内容は乏しく、不安が大きくなったと思います。率直に、ハリルホジッチ体制でアジアを突破できると思いますか。YESかNOかで言えば?
 
記者A どっちとも答えにくい。ただ、監督人事がどうであれ、厳しい状況が変わらないのは事実だよ。セルジオ越後さんも「次のサウジアラビア戦が非常に重要」と言っていたけど、サウジアラビアに勝っても、さらに”その次のUAE戦も非常に重要”になる。それは初戦のUAE戦を落としたから。こうした厳しい状況は変わらないし、解任騒動はずっと付きまとうだろうね。
 
記者B 確かに、もう独走態勢を築けないから、予選突破を決めるまで厳しい状況は変わらない。
 
記者A だから、監督交代が日本の状況に、劇的な変化をもたらすものにはなりえない。ただ、サウジ戦に負けたら一大事だからね。協会にも動きはあるとは思う。

――グループ最大のライバルと言われるオーストラリア戦を見てどう感じました?
 
記者B 前半の段階では、チームがようやく「最終予選はこんな感じだったんだ」と思い出したような雰囲気があって、見ていて「勝てるな」と感じた。でも、後半にオーストラリアが本気を出したら……。ただ、ワールドカップに行けるかどうかをYESかNOかで聞かれたら、YESかな。チームがやろうとしている方向性は、あんまり間違っているとは思わない。
 
記者C これまでの試合を振り返ると不安で仕方がない。90分間通じて安定して戦えている試合がまったくないのが、その理由。前半の立ち上がりが良くても、決定的なチャンスを外し続けるとか、グラウンドに対応できないでリズムを崩したりとか、そういう自滅的な部分も見受けられる。

 それは育成年代からずっと抱えている日本の課題だから、対戦相手のアジアのレベルが上がったというより、日本のレベルが下がったんじゃないかと。それに、ハリルホジッチ監督の求心力が落ちているのも感じる。
 
記者B それには同意だね。選手が監督批判をしているわけではないけど、「自分たちで考えてやっている」とか、そういうコメントを聞くと求心力はどうなのかなって。
記者A 本田のコメントからも感じる。特に最終予選に入ってからかな。イラク戦で「ボールを持ってやるのが俺やヤット(遠藤)さんの真骨頂」と言ったり、オーストラリア戦では「右ウイングは得意じゃないけどやっている」的な発言も出ている。

 ダイレクトではないけれど、監督の采配や起用法を「それはどうなの?」という疑問的なところを言い出した。求心力の低下は、そういうところからも感じる。
 
記者C 逆に現状に満足していたら、そういうコメントは出てこないからね。
 
記者A そう。もちろん、本田は「そういうチャレンジはしようと思っている」と言っているけど、2次予選とは少しコメントの内容が変わってきている。
 
記者B 求心力の低下もそうだけど、ハリルホジッチ監督の余裕のなさも感じる。会見で「練習時間が短くなったが?」という質問があった時に、監督が食って掛かっていた。非公開なのに練習時間の短縮を記者が知っていたから、ハリルホジッチ監督は「それは誰が言っていたんだ?」と。犯人捜しをするようにね。