「引きこもり」本人同士が支え合い活路を見出す、異色の人生道場

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引きこもる本人同士が相互に
支え合う「ピアサポート」とは?

 主催者も参加者も、すべて引きこもり当事者と経験者のみ。そんな異色の「ひきこもりピアサポートゼミナール」が横浜市で開催され、注目されている。

 ひきこもりピアサポートゼミナールとは、「似たような経験をした当事者同士が相互に支え合っていく」ためのゼミナール形式の学習会。つまり、「ひきこもり本人や経験者同士が、共通のひきこもり経験を活かし、米国保健省の研修テキスト(Training in Consumer-Operated Services:ピアスタッフネットワーク訳)や演習を通して、今後、“ピア”として活動する際の“考え方のベース”を身につけよう」という、かなり本格的な学習の場だ。

 主催者は、「神奈川県内でも希少な」ひきこもり当事者グループである『「ひき桜」in横浜』(割田大悟代表)。2015年に発足したばかりの同団体では、“ゆるさ”を大事にしながら様々な企画を通じ、参加者同士が「つながる」ことを目的に活動していて、最近では参加者の数も25人〜30人と増え続けている。

「“自分たちの色々な問題や将来のことは、自分たちで支え合って解決できるといいな”っていう思いはずっとあったんです」

 割田代表は、そうきっかけを説明する。

「今までも“居場所”などの活動はありましたが、“居場所”にとどまらない社会的活動を自分たちでできないかなと探っていました。その中で、“ピアサポート”を学ぼうと思ったのは、精神障害の領域で盛んになっているので、引きこもりの世界でも十分にあり得るのではないかと思ったんです」

 当事者同士が支え合うための社会的活動を考えたときに、そもそも「ピアサポートって何だろう?」ということをお互いがよく知らないまま活動を始めてしまうと、「ピア活動をしている」と言いながら、実際には「既存の専門職や支援者がやっている活動とあまり変わらなくなるのではないか」と、割田さんたちは危惧したという。

「自分たちが目指しているのは、あくまで対等で相互的な関係で行われる意味のピアサポートなので、既存の活動と違うアプローチもいいんじゃないかと思っているんですね。このゼミナールは、『ピアサポートとは何なのか?』をみんなで一緒に考えて、それぞれ自分たちでピアサポートのあり方を模索する試行的な取り組みんです」(割田代表)

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